みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
小野薬品の一連の事件については過去に記事にしています。
三重大学が小野薬品の薬で診療報酬不正請求。MRの関与は?寄付金目的?医者と製薬会社の闇
三重大学麻酔科への贈賄疑いで小野薬品社員が逮捕されたが色々不可解な話
小野薬品 社員が三重大汚職事件で収賄を認めた事によって会社としての説明すべき事柄がある話
この事件によって小野薬品社員2名の論告求刑公判が21年5月末に行われた。
検察側は元中部営業部長に懲役一年、三重大学担当者病院に懲役十月を求刑した。
この裁判の判決は21年6月29日との事。
詳細にこちらで。
検察が小野薬品社員に懲役を求刑した事を見て何を感じるか?
個々人が自覚ある行動をするべきと言えば聞こえは良いが実際には、会社の黒い部分が見え隠れする。
今日はその事について考えていきたい。
コンプライアンスが厳しい昨今において各自が自覚ある行動をする事が大事。
会社が守ってくれるなんて幻想を抱いてはならない。
各自が高い意識を持って行動する必要があると感じる。
コンプライアンス違反をしたら、会社は守ってくれない。
例え顧客からの要望であっても、それが法令遵守の観点で問題があれば断るべきである。
処罰の対象になるのは実施したMRでしかない。
なので、今回の小野薬品の収賄事件は、悪い事と認識した上で実行した営業部門の社員がダメだというのは間違いない。
この事件は小野薬品という会社自体には責任がないのか?
実行犯だけが処罰されておしまいか?
悪い事が出来る環境を提供した会社も問題ではないか?
会社は従来より奨学寄付金制度は営業とは切り離し透明性の高い運営をしていると公言していた。
医療機関への奨学寄付金に関しては、処方の誘引にならぬよう営業部門とは独立した部門で運営していると言っていた。
でも、この事件は営業部門の社員が収賄したと罰せられた。
おかしくないか?
悪い事が出来る環境を提供した会社はお咎めなしなのか?
会社は営業とは切り離して運営していると嘘を言っていた。
これは会社ぐるみの犯罪と考えるのが妥当ではないか。
三重大学への寄付を決めた営業部門以外の社員も同じでしょう。
会社はヤバくなったら社員を切り捨てて保身に走る典型例だと感じた。
社員が逮捕された時に会社として「寄付の決定に営業的側面(売上、利益)を加味して決定したので組織ぐるみでの犯罪です」とは言わない。
会社なんてこんなもんだと思う。
会議とか都合の良い時には「社員の幸せの為に」とか散々、キレイ事を並べていながら、ヤバくなったら切り捨てる。
コロナの対応も同じだ。
社員を感染から守るなどと言っておきながら「理由を作って病院行ってこい!」などと言ってのける。
今回の小野薬品の収賄事件と同時に日本光電の事件も起きている。
日本光電の元社員に懲役10月〜1年求刑 三重大病院汚職、地裁公判(中日新聞)
何度も言うが、社員を擁護するつもりはない。
だた、日本光電の社員は裁判の判決を待たずして懲戒解雇になったそうだ。
会社はヤバくなれば簡単にMRの事なんて切り捨てる話のまとめ
結論としては会社がいう「社員の幸せの為に」「社員を守る」なんてキレイ事を信じなければ良いだけだ。
会社は社員を守ろうなんて気持ちはサラサラなく、ヤバくなったら切り捨てれば良いと思っている。
会社は社員の事を想ってくれていると期待するから、現実を突きつけられた時にそのギャップに傷つく。
初めから会社は社員の事を守ってくれないと自覚していた方が絶対に良い。
そして全て自分に責任がくると自覚した行動が必要だ。