みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
ファイザーに続いて製薬会社のリストラが始まっていますね。
ノバルティスも実施しているそうですが、ノバルティスにおいては、ほぼ毎年行われている風物詩のようなものですね。
その中で、ヤンセンファーマが「ポディションクローズ」なるものを表明した。
ポディションクローズって何?
少し前にフューチャーキャリアプログラムというキャッチーな取り組みをした会社もありました。
武田薬品の「フューチャー・キャリア・プログラム」という早期退職はどっちなのか考える。
今日は、このヤンセンファーマが発信した「ポディションクローズ」について考えていきたい。
ヤンセンのポディションクローズは「早期退職ではありません」って言っても実態がね
ヤンセンファーマは2022年11月に緊急会議を開き、社長から社員に対して組織適正化を実施する事をアナウンスした。
広報は「決してリストラや人員削減ではない。」と強調しているそうだ。
ちょっと何言っているのか分かりません・・・
組織を再編して、ポディションを減らす、しかし人は削減しない?
そんな事はあるか?
事実、会社は「ポディションクローズで影響を受ける社員については誠心誠意サポートをする」と言っているそうだ。
これって、めちゃくちゃ怖くないか?
建前とは言え、早期希望退職であれば、皆平等に退職したい人が利用できる制度だ。
そうではなく、不必要なポディションは閉鎖して、そこのポディションにいる人を整理する。
なんか、昔行われたファイザーの指名解雇事件(未遂)を連想させる。
そもそも「リストラじゃない!ポディションクローズなだけだ!」と会社が大きな声で言っても、ポディションクローズ自体が恐ろしい制度なんだが。
ポディションクローズって本当にリストラじゃないの?
この質問の回答は、「ほぼリストラ」。
リバディベル法律事務所の記事がとても分かりやすい。
外資系のポジションクローズとは?退職金や転職で失敗しない対処手順
もちろん、ポディションがクローズして、注力するポディションに人を移すのであれば全く問題ない。
例えば、
専門的な薬剤を他社から購入して、生活習慣病MRのポディションクローズする。
そして生活習慣病MRだったMRが新たな専門領域MRに異動する。
この流れであれば、確かにポディションクローズであるが問題になる事はない。
今回のヤンセンはどうだろうか?
新たなポディションを用意するような声は聞こえてこない。
そうなると、不要なポディションを人ごとクローズすると考えるのが一般的だろう。
そうなると、もはや指名解雇と変わらないのではないか?
関係者の証言によれば、ポディションクローズは本社機能の社員ではなく、基本的にはMRがターゲッティングにされているそうだ。
ヤンセンの「ポディションクローズ」という表現は早期希望退職以上にリストラを連想させる話のまとめ
ヤンセンが早期退職でなくポディションクローズという表現にこだわった理由はなんなのだろか?
ポディションクローズって、狙い撃ち排除を連想させるから希望退職よりもずっと恐ろしいと思うが。。。
ちなみにヤンセンの業績は決して悪くない。
先日、大規模リストラを実施したファイザーも同様に、業績の良し悪しという論点ではなく、「こんなに人はいらない」というリストラだ。
だからこそ、今回のポディションクローズのメインターゲットがMRなんだろう。
MRの人数削減が今後も続く事は分かっていた事でしょう。
だとしたら、現役ヤンセンMRは覚悟と準備は出来ていただろうか?
頭では分かっていたけど、情報収集等の具体的な行動を取っていないMRが多かったのではないだろうか?
今のご時世、業績が良いMRであっても必ず、将来起こりうるリストラに対して対策を講じる必要がある。
対策の第一歩としてエージェントから情報を得ることから始めてはどうだろうか?