みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
いや〜、凄いリストラが始まりますね。
既に確認されている方も多いと思いますが、ファイザーが今秋計画しているMRの大量リストラはかなりエグいみたいです。
ファイザー日本法人で「大量リストラ計画」密かに浮上!コロナ薬バブルでも(ダイアモンドオンライン)
2022年8月5日のRISFAXでは、大々的に取り上げられている。
ファイザー10月末に早期退職者募集ー営業部隊600人削減へ、「在籍出向」の可能性に社員は戦々恐々ー
詳しくは会員登録をして確認してほしい。
本日は、今回のファイザーの大量リストラの内容と経緯を確認しながら、今後の製薬業界について改めて考えていきたいと思う。
初めに結論を書いておくと「MRがオワコン」ではなく、生存出来るMRと絶滅するMRが明確に分かれるという事。
今回のファイザーのリストラは、現在1200人のMRを半減させる計画である。
1回のリストラでMRの人数を50%減少させる。
現在1200名いるMRは一気に半減させる予定である。
概要はざっとこんな感じだ。
募集期間:2022年10月末
退職日:2022年12月末
対象:35歳以上のMRなど営業部門
募集人数:600名
割増退職金:最大4.5年分
なぜ、そこまで大量に削減しなければならないのか?と思う人もいるかもしれないが逆に、なぜそこまで大人数が必要なのか?を考えた方が賢明だ。
開業医に訪問して、世間話をして製品コールだけして売り上げ稼ぐ時代はとっくに終わっている。
ファイザーの今回のMR数半減計画は特別、理解に苦しむような判断ではない。
少ない人数で、利益率の高い専門製品を専門的な医療機関に情報提供するスタイルに業界全体がシフトチェンジしている。
だから、こんなにMRの人数がいらないから半減させる、とても合理的な判断だ。
上乗せ退職金があるにせよ、2人に1人、会社を辞めてもらう今回の募集に600人の応募があるだろうか?
ある訳ない。
となると、どのような事が行われるのか?
過去、ファイザーが実施したMRのリストラ劇はかなり斬新かつ最先端だった。
ファイザーのリストラは、今から約20年くらい前に行われた「横浜事件」があまりにも有名でしょう。
300名の会社が不要と考えるMRを横浜に集めて「あなた達は無能だから、ここに集められたのは分かっているか?現在は某大手コーヒーチェーン店が大量募集しているから、そこに転職すれば良い」って会社が言い放ったらしい。
指名解雇は当然、違法なので結果的には未遂で終わり、当時に社長が撤退して、その後に手挙げ制の希望退職を実施した。
また、その以外にも転職先に制限を設ける早期退職もかなり斬新だった。
ファイザーの50歳以上対象の早期退職は競合他社への転職を阻止する対策がされているが通用するのか?
生活習慣病MRは早期退職制度を使って転職しても、どこに転職しても良いという内容。
逆に抗がん剤や希少疾病担当MRは会社がダメと指定している製薬会社に転職したら、上乗せ退職金を返還してもらうという制度。
言っている意味は分かるけど、このようなあからさまな対応を出来るファイザーはやっぱりアメリカ外資だと思う。
今回のファイザーのリストラで予定人数に達しなかったらどうなるのか?
昔、希望退職制度は、希望者が利用できる制度であると完全にお花畑の中にいる人のコメントを聞いた事がある。
早期退職は希望退職だから辞めさせられる訳ではないですよね?その考え甘い甘い!
今回の600人の募集に対して、手を挙げるMRが達しなかったらどうなるのか?
過去の製薬会社の早期退職制度を見ていれば、一目瞭然だ。
①辞めさせたいMRが自ら手を上げさせるように仕向ける。
会社は決して「辞めろ」と言わない。
その代わりに何度も何度も人事面談をしたり、今後の厳しい状況を説明しいて精神的に追い込み自発的に退職に追い込む。
②手を上げなかったMRを退職制度PIPを発動させて結果、退職に追い込む。
これは、結構きついですね。
早期退職制度で特別退職金を貰えるわけでもなく、退職プログラムに入れられて追い込まれ結果、自発的に退職する。
これだったら、まだ早期退職制度を使って退職した方が上乗せ退職金が貰えるから良い。
③出向、転籍、工場勤務にさせる。
工場のパッケージ検品などの部署に異動させられたMRも知っている。
工場勤務は高卒の給料規定になるので、MR時代に比べると半減、場合によってはそれ以下に年収が下がるらしい。
それ以外もの、関連子会社や全く製薬とは関係無い会社に出向されるケースも今後は想定される。
もちろん出向は半沢直樹の世界と同じで片道切符の島流しだ。
22年10月に断行されるファイザーのMR大量リストラは過去最大の削減比率でビビる話のまとめ
「ファイザーのリストラはエグいな〜」って思っている人はよく考えてほしい。
今後も削減が続くMR業界において、明日は我が身だという事。
30歳以上で専門領域の経験が無いMRは危機感を持ってほしい。
そして、まだ自分は若いから関係無いと思っているMRもいずれ年を取ることを忘れてはならない。
MRという職業は決して無くならないと考えるが何の専門性も持たない製品コールしか出来ないMRは絶滅する。
あなたは、他の人にない強みのあるMRですか?
そうでなければ、将来の幸せの為に専門領域へのチャレンジを強く進める。
そして既に30代後半に差し掛かっているMRであっても情報収集は必須だと思う。
下記のエージェント会社は私が月に1回は情報交換している会社である。
今後は今すぐの転職には関係なくともエージェントに登録して常に情報を入手する事は大切だと感じる。
はじめまして。いつもブログを楽しく拝見しております。
ヤンセンの退職プログラム?が”ポジションクローズ”とのことでしたが、どんな意味合いの退職勧告なのでしょうか??
また退職プログラムに入れられる”周りから出来ると評判のMR””若手のMR”にはどんな意味合いがあるのでしょうか…
コメントありがとうございます。
現在、この事について記事にしておりますので今しばらくお待ちください。
急遽、中途の採用面接をしなければならず、バタバタしております。
ポディションクローズは、リストラですよ。
早期退職、リストラという言葉が先行して悪評が立つのを避ける為に言い方を変えただけですよね。
ポディションがなくなるって表現の方が、早期退職より怖いと思いますけど、、、