みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
2021年に実施されたアステラスの早期退職の実態が先日の決算説明会で明らかになりましたね。
アステラス製薬 昨年末の早期退職に650人応募 割増退職金158億円計上 グローバル要員約1000人減少(ミクスオンライン)
そこでの話によれば、450人の募集に対して650人の応募があり、そのうち500名が営業部門であったとのこと。
昨年の早期退職時の記事はこちら
アステラス製薬が3年ぶり4回目の早期退職(リストラ)を発表した話
結果的に2018年当時、2400人いたMRが13年後の2021年には半分の1200人まで減少した。
これを見て改めて感じた事を今日は色々な角度から見ていきたいと思う。
先に結論だけ書いておこう。
「やばい予感がある会社は、予感ではなく痛みを伴う改革が必ず実行される。」
大手製薬会社の中でアステラス製薬が一番辛そうに思っていた。
私は業績が良かった時からアステラスは仕事が大変そうだし、将来の見通しも見えずらいから厳しい会社だと思っていた。
過去の主力製品としては、脂質異常症リピトールをファイザーと、降圧剤ミカルディスをベーリンガーと、喘息治療剤シムムビコートをアストラゼネカと、コ・プロモーションして活動していた。
パートナーがいる事は良い事に見えるかもしれないが、私のアステラスMRの印象は毎月、卸と薬局に走り回って数字のお願いをしているイメージしかない。
ファイザー、ベーリンガー、アストラゼネカの決算に合わせて一緒に数字の詰めをする。
そしてアステラス自体も当然、決算時に数字を詰めをする。
そんな感じだから結果的に毎月、数字のお願いをしているイメージしかない。
しかも、コ・プロ製品はパートナー企業の製品であって自社品ではない。
仕事はコプロメーカーに合わせて数字を詰めて、自社品はパッとせず、開発品の魅力的に映らない。
こん感じに思っていたから以前からアステラスは、厳しい会社だなと思っていた。
そしたら、やっぱりコプロ終了、特許切れ、新薬不足から今は経営がジリ貧でリストラを繰り返している。
今回のリストラでMR数が1200人になり全盛期の半分になったそうだ。
これで完全にアステラス製薬は大手製薬会社から、売り上げ的にもMR数的にも中堅製薬会社になったでしょう。
たった13年でMR数が半分になったが、早期退職で去っていったMRは自らの意思で本当に去ったのか?
アステラス早期退職に650人の応募があったけど自分の意志で応募していない人も必ずいる。
以前、こんな記事を書いた。
早期退職は希望退職だから辞めさせられる訳ではないですよね?その考え甘い甘い!
今回のアステラスの早期退職ではどうだったのだろうか?
この早期退職で営業部門の約30%が退職したが、この30%の社員は、早期退職制度を自ら望んで手を上げたのだろうか?
中には、退職を望まないにも関わらず会社に追い込まれて退職したMRも少なくないと思う。
社員の人数を減らす理由はなんだろうか?
一番は人件費の圧縮だ。
そう考えた時には給料が高くパフォーマンスの低いMRに退職してもらう事が会社にとっては一番メリットが多い。
給料だけが高く、パフォーマンスが低いMRは次の転職先が見つかりずらいから早期退職に手を上げない。
このギャップを埋めるために、法に触れないギリギリのところで社員を退職に追い込む行動は間違いなく会社はしていたでしょうね。
アステラスMR人口が半減!今回のリストラも意志に反して辞めさせられたMR多いだろうなの話のまとめ
3年ぶり4回目のリストラをもって、アステラス製薬のMRは全盛期に比べて人口が半分になった。
しかし今回の会見で岡村副社長が人員の最適化について「これで終わるというつもりはない。」とコメントしている。
つい先日、こんな記事も書いた。
アステラスもリリーも営業所廃止を発表したのに他の会社の判断は遅いと思う話
国内企業の中ではアステラスは営業所廃止をいち早く表明したが、それほど待ったなしの状況であるという事だ。
そして営業所が廃止される事によって、また退職においやられる人が内勤職も含め必ず出てくると思う。
やはり、このような環境で仕事をしていけば当然、殺伐としてくるんだろうな。
それが直接的な原因かは不明だが、会社の空気が悪いとこのような悲惨な事件も起きるのだと思う。
アステラス社員の自殺は長時間労働の過労自殺じゃなくて、パワハラによって自殺に追い込まれた事件だと思う話
いつ自分が、リストラに追い込まれるか、パワハラの被害者になるか、全く分からない。
だからこそ、常に自分で自分の道を切り開く環境は用意しておくべきだ。
DODAエージェントサービスで転職