みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
全くもって新しい話じゃないんだけどAnswers Newsの記事を読んで改めて、大切だと感じた。
2020年 国内承認取得数ランキング…トップは11承認の小野薬品、新規成分はノバルティスが6つで最多(Answers News)
過去に誰かが「自社創薬出来ない製薬会社はダメだ」と言っていた。
この考えは間違っていて今のご時世、世に出てくる新薬は導入品と自社開発の割合は50% 50%と言われている。
もちろん自社開発の方が利益が高いけど、導入品だからと言って否定される話ではない。
導入品だろが自社開発品だろが新薬を出せない製薬会社は本当に厳しいと思う。
今日はこの事について書いていきます。
Answers Newsが2020年の国内新薬・適応追加数ランキングを発表した。
(Answer Newsより)
昨年の新医薬品を取得した51社で承認数が多い順でランキングを作って発表した。
ここで最も承認数が多かったのは小野薬品工業で新薬と適応追加で11製品。
小野薬品の企業規模で11製品は凄い頑張っていると思うし、抗がん剤やPDなど専門性も高い。
あんな事がなければ企業価値はもっと上がるのにと思ってしまった。
三重大学麻酔科への贈賄疑いで小野薬品社員が逮捕されたが色々不可解な話
2位がノバルティスで9製品、3位が中外製薬で8製品、4位が武田薬品で7製品、5位がAZで6製品と続いていく。
企業名を確認するとメガファーマがズラリと並んでいる。
もちろん開発力もあるのだろが資本力の強さから導入品で揃えているケースも当然ある。
これを見ていると、将来の事は誰も分からないけど、資本力があるメガファーマがやはり安心感がある。
更に注目すべきポイントは昨年、発売された新薬も適応追加された薬剤も全てピーク時の国内売り上げが300億円以下である事。
ひと昔前はヒット製品ならば年間1000億円以上の売り上げを叩き出す事も珍しくなかった。
という事は大型製品で大きく売り上げを伸ばす事は難しいので、着実に新薬を出し続ける事が最も大切だと分かる。
将来どの製薬会社が新薬を出せるのかある程度の予測はつく
上記で紹介した話はあくまでも昨年の結果。
では、これから新薬を発売出来る会社はどこなのか?
もちろん、未来の事は誰にも変わらないけど、ある程度の予測はつく。
新薬が発売されるまでには多くの臨床試験が実施されるので、開発試験が多く行われている会社が期待が持てる。
製薬協が各製薬会社の開発状況をまとめているサイトがある。
これについては過去の記事を参考にして欲しい。
いかなる理由であっても新薬を上市出来ない製薬会社は衰退していく話のまとめ
誰もが分かっている話であるが、新薬が出せない製薬会社は衰退していく。
それがAnswer Newsの記事を見て改めて感じた。
「この会社に入社出来れば安泰」というのは分からない。
しかし「この会社の将来性が厳しい」というのは、ある程度分かる。
10年前には輝いていた企業でも、すっかり見かけなくなった製薬会社ってありますよね。
今の製薬業界は「頑張れば誰かが助けてくれる」などの幻想は通用しない。
頑張る場所を間違えれば、元も子もない事を理解しておく必要がある。