みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
2021年になってから、大きなリストラはヴィアトリスくらいしか聞こえてこない。
ちなみにヴィアトリスは、ファイザーの長期収載品チーム(アップジョン事業部)とマイランが統合されて設立された新会社。
しかし今年も必ず製薬会社の早期退職が実施されるでしょう。
2019年、2020年で、これほど早期退職を実施しているのに2021年に突如、リストラが一切無くなるなんて考えられない。
製薬会社は2019年と2020年どっちがリストラ(早期退職)をしたのか比べてみる話
なんとか、早期退職の荒波をかい潜りMRとして生き延びたとしても、今後は少しずつ少しずつ痛みを伴う改革が行われると思う。
今日はこの事について考えていきます。
そもそも、なぜ製薬会社が躍起になってリストラを繰り返しているのか?
MRが余剰だから整理していると言ってしまえば、それまででしょう。
製薬会社の利益体系がここ10年くらいで大きく変わってきた。
特許が切れても人間関係やコール回数で、ある程度は守れれていたが今は抗がん剤であっても問答無用に後発品に切り替わるようになった。
また有用性加算が付かない特徴のない薬剤は、薬価改定で大きく価格を引き下げられる。
そして今年から薬価改定が毎年実施する事になった。
仮に5%でも毎年、薬価が下がってしまえば売り上げを維持するだけでも大変だ。
そして、大型製品に売り上げを依存している製薬会社は特許がきれたタイミングで一気に経営が傾く。
2018年ベーリンガーのリストラ(早期退職)は本気だね。最後の楽園もいよいよ崩壊ね。
今まではめちゃくちゃ恵まれた環境だったんだと思う。
どうにかリストラの波を掻い潜って生き延びられたとしても、今後はそれなりに痛みを伴う改革が起こると思う。
既に製薬会社が実施した改悪された制度って何があるか?
大きな改悪が一気に起こるとは考えていない。
その中で、私が昔に比べて改悪されたな〜と感じる事は2つ。
①新人MRだった10数年前と今を比べると住宅補助の金額が改悪されている。
②インセンティブの数が明らかに減ったと思う。
ひと昔前は何かに付けてコンテンストが開かれていた。
採用率、売り上げUP%、説明会実施回数など、様々な数字で追える事柄に対して、にんじんをぶら下げて競わせていた。
その都度、一時金(20万円)、現物(モンブランのボールペン、TUMIのカバン等)、商品券(5万円〜20万円)、旅行(沖縄、北海道)などのインセンティブがあった。
しかし最近は、これらのイレギュラーなインセンティブは各製薬会社からあまり聞こえてこない。
そして年間優秀MRがもらえる海外インセンティブ旅行も、やならくなった会社が増えた。
これらの制度の改悪は既に着実に実施されていると感じる。
今後、ほぼ間違いなく改悪のメスが入るのは日当と営業手当(みなし残業代)
日当は既に廃止している会社も出てきている。
きっと国内大手BIG4(武田、第一三共、アステラス、エーザイ)あたりが、日当廃止したら、一気にほとんどの企業が追随すると思う。
日当は、建前は分かるが、実態としては、おかしな制度だ。
既に在宅勤務を中心になっているMRにとっては制度は残っているが取得できていないのが現状でしょう。
そして、次に改悪が予想されるのが「外勤手当」。
例えば、本社で顧客からの問い合わせに電話対応をしている社員は外勤手当が出ていない。
しかしMRが自宅からWeb面談をすれば外勤手当が出ている。
オンラインで顧客とやりとりとするという同じ業務にも関わらず手当が付く社員とそうでない社員の違いが出てきてしまっている。
そしてMRは「みなし労働」なので外勤手当の中に、想定時間外勤務手当が組み込まれている。
みなし労働なので正しく労働時間をカウント出来ないので、あらかじめ「〇〇時間分は残業したとして払っときますね」っていう制度。
しかしコロナ禍になって、労働時間が確実に短くなって、想定時間外勤務時間分も働いていないケースが散見される。
この実態を会社が見過ごす訳が無いと思う。
近い将来、一気に外勤手当廃止までいかなくても減額などの改悪は容易に想像がつく。
リストラの波から逃れたMRであっても今後、痛みを伴う改革を製薬会社が実施する話のまとめ
製薬会社が繰り返し実施しているリストラを、どうにか回避しても、今後は制度改悪はあると思う。
容易に想像付くのは日当と外勤手当の制度見直しだ。
仮に日当が72万円/年(3000円×20営業日×12ヶ月)と外勤手当60万円(5万円/月×12ヶ月)あったとしても132万円だ。
132万円もらえる報酬が下がったとしても、実質の労働時間を考えれば、まだまだ他業界と比較しても圧倒的に高い報酬が得られる。
そして、そもそも論だけど130万円程度であれば、副業で補える金額だとも感じる。