みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
昨年の話になりますが、弊社MRが他社に転職していきました。
以前より私は転職には2種類あると言っていた。
①キャリアアップの為の転職。
→専門性、勤務地、年収・待遇、担当出来る製品等、転職する事によって自己実現出来る転職。
②今の環境をリセットして仕切り直しの転職。
→人間関係や社内評価が壊滅的に悪く、ここからのリカバーは難しいMRなどが全てをリセットする転職。
どちらにしても、幸せに成るために必要な選択だと感じている。
その中で今回、転職していったMRは①にも②にも該当しない第3の新ジャンル転職をしてきました。
今日はこのMR君の転職の経緯を紹介していきます。
MRの成績は運×タイミング×スキルで構成されている。
MRって担当製品、エリアなどによって成績が大きく変わってくると言われている。
どんなに優秀なMRであっても担当している施設によっては下位10%に入ってしまう事もある。
逆も然りでヤバいMRであっても、運とタイミング次第では上位10%に入る事がある。
だからこそ、目先の数字に捉われる事なくMRというのは粛々と仕事をこなして行く事が大切だと考える。
数字が良い時に大きな声を出せば、いつか数字が悪くなった時に足元をすくわれる。
この考えが大切なのはMRであれば多くの人が感じていると思う。
前任担当MRが数字を爆上げした後に引き継いだMRの勘違い。
このMRを仮名で島田くんとします。
島田くんが新しく担当するエリアがちょうど担当する直前に治療方針が大きく変わり実績が爆上げしました。
数字が爆上げした後に担当した島田くん、自分は何もしてないのに数字がめちゃくちゃ良い。
数字は島田くんが担当する前に上がっていたので、島田くんが担当してからはプラトーだった。
ここから誰しも、この成績は島田くんの成果ではなく前任MRの成果であると思っていた。
普通の感覚があれば島田くんも「自分の成果ではない」と自覚するもんだが、島田くんは、そうは考えなかった。
これは俺の仕事の成果だ!
実績が良い俺は社内で一番優秀なMRだ!
一番優秀なMRだから次回のタイミングで所長に絶対になれる!
って本気で思っていた。
数字が良いタイミングにしっかりとアピールするしたたかな考え方は大切ではあるが、島田くんは素直なのか単細胞なのか、したたかさなどは一切なく「俺は一番優秀なMRだ!」と周りに真顔で言っていた。
でもね、、、
優秀と自分で言っても顧客からの評価は全然パッとしなかった。
これは島田くんの上司から聞いた話なんだけど、島田くんと同行しても全然パッとしない面会を繰り返していたらしい。
人間関係が強い訳でもなく、医師の臨床課題にアプローチする訳でもなく、学術知識に長けてした訳でもない。
全く医師の印象に残らないパッとしないMRだったそうだ。
確かに実績は抜群に良かったから実績評価は最高のS評価であったが、行動評価は普通のB評価だった。
当然、昇進なども出来る訳がない。
しかし、島田くんはこの評価に納得が出来なかったらしい。
この会社では正しい評価をしてもらえないから転職します。
もしかしたら、島田くんは自分の実力の無さを自覚していたのかもしれない。
実力がないからこそ、運良く実績が良い今、昇進する以外にキャリアを形成することが難しいと感じて、「所長にさせろ!」と騒いでいたのかもしれない。
まあ、限りなくこの可能性は低いけど、、、
島田くんは「俺は社内で一番優秀なMRなのに所長になれないなら転職する!俺が辞めて会社は後悔する。」と言って転職していきました。
ちなみに転職先は、大手でもなく、バイオベンチャーでもなく、製品力の欠けた弱小製薬会社。
そして島田くんが担当していたエリアに後任MRが回ったら、何の足跡も残っておらず「どこが優秀だったのか?」と首を傾げていた。
優秀なMRかどうかは自分で評価するのではなく、担当していた医療機関がどう感じるかで決まる。
「俺は誰よりも優秀なMRなのに評価されないから転職します。」と言ったMRの真実のまとめ
島田くんが「俺は社内で一番優秀なMRだ!」と真顔で言っているのを私も聞いたことがある。
このシーンを見て、明らかにパッとしないオタク系の不男がキャバクラ嬢の事を彼女とだと言い切っているシーンと完全に被った。
ともに、そう思っているのはお前だけで勘違いのもほどがある。
優秀かどうかは自分で評価するのではなく、顧客がどう感じるかで決まるはずだ。
そして「俺が辞めたら会社が困るだろう!」と言っていたが何の足跡も残っていないという事実。
更に、島田くんの転職先は、製品力もない弱小製薬会社。
「俺はメジャーで強打者の証である2番を打てる!」と自分で言った野球選手が独立リーグに入団するような選択だ。
どう考えても転職活動でもMR活動と同様にパッとないMRという評価だったに違いない。