みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
ある薬剤師のコメントを拝見した。
薬剤部で新薬説明会をした時に使用したスライドのハンドアウトを提供出来ないのは証拠を残さない振る舞いとの事。
どうですかね?
確かに不適切な活動をしているMRがいる事は事実だと思う。
しかしスライドのハンドアウトを提供しないのは証拠を残さな立ち振る舞いとは違う事だと思う。
今日はこの事について解説していきます。
ゆってぃーの会社における説明会スライドの取り扱いを説明する。
弊社における説明会スライドは至ってシンプル。
説明会用のスライドセットになっていて1枚も差し引きしてはならず、そのセットのスライドは全て紹介しなければならない。
そして新薬のヒアリング等で顧客から説明内容のリクエストが会った際はスライド構成を作成して本社の学術部が構成をチェックして問題がなければ、そのスライドセットで実施出来る。
当然、説明会で使用したスライドセットのハンドアウトは提供出来ない。
それは証拠隠滅が理由ではなく著作権の問題で第三者に提供する事が許されていない。
では著作権処理をすれば良いと思うかもしれないが、そんな簡単な事では無い。
全てのスライドセットに著作権処理をしたり、医療機関からリクエストをもらって本社承認のオリジナルスライドを作成した時はその都度、著作権処理をしていたら時間が掛かりすぎて説明会なんて出来なくなる。
説明会で使用したスライドを提供しないのは証拠を残さない対応という発言は悪意がある。
こんな言い方は不適切かもしれないが、処方権も採用権もない薬剤師に不適切なスライドを使用して説明会をするメリットがあるか?
スライドを提供しないのは悪い事してるからだという発言は違和感しかない。
提供しないのは悪い事をしているからではなく著作権の問題や社内法規の問題だ。
私が薬剤部に対して説明会をする時の効果と安全性の比率は2:8くらいで圧倒的に副作用関連にポイントを当てて説明している。
どのような副作用どれくらい起きるのか?
なぜそのようは副作用が起きるのか?
副作用が起きたときはどのような対処をしたら良いのか?
投与基準、減量基準など。
薬剤師に対して有効性をどんなに説明してもあまり意味を成さないと思う。
ほとんどのMRが薬剤部向け説明会はこんな意識で実施していると思う。
それなのに「スライドのハンドアウトを提供しないのは証拠隠滅だ」と言われるのは言いがかりにも程がある。
確かに不適切な活動をしているMRは存在する。でも同様に言いがかりを付けてくる薬剤師も存在する。
少し前にこんな記事を書いた。
19年度「販売情報提供活動監視事業」報告によると製薬会社の違反事例は57件あった件
未だにこんな悪い行動をしているMRがいるのも事実だと思う。
しかし悪意ある薬剤師が存在するのもまた事実。
審査結果報告書や申請資料概要で細かい箇所を覚えて、それをあえてMRに質問してMRが答えられないと怒りだす薬剤師。
→質問する事が目的ではなく、MRを困らせたい事が目的に見える。
その質問の意図は?その質問に対する回答が得られたら何が変わるのか?という目的のない質問をする薬剤師。
CTDでマスキングされているような特許に関わるような質問に対して回答出来ないと伝えるとキレる薬剤師。
→医薬品には特許がある事を知らないのか?
抗がん剤のようなエビデンスの限られた領域の中で、問い合わせベースで少数例報告の文献を提供したら不適切な情報提供だと騒ぐ薬剤師。
このようにMRをあえて落とし入れる事が目的のような行動を取る薬剤師が存在するのも確かな事実。
悪いMRがいるから、このような意地悪な薬剤師が存在するのだと言われればそれまでかもしれない。
しかし薬剤師が憎しみを抱き、MRは警戒心を強める関係では良い仕事は出来ないと思う。
MRは悪い事をしない。
薬剤師は意地悪しない。
当たり前の事が出来れば患者にもメリットが生まれると思う。
説明会スライドを提出しないのは証拠を残さない為ではない話のまとめ
説明会スライドのハンドアウトは提供しません。
ハンドアウトを提供するようは著作権処理はしていないから。
これを証拠を残さない為の陰謀だ!と言うのは言いがかりでしょう。
でも薬剤師が怒りたくなる不適切なMRが存在するのも確かな事。
そして、ただMRを困らせたいという意地悪な薬剤師が存在するもの確かな事。
どっちかが改善しても解決にはならない。
MRも薬剤師も改めるべき事は患者の為に改善していくべきでしょうね。