みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
今のMRは様々な規制の中で働かなければならない。
昔のように医者を接待漬けにして薬を処方させるような時代ではない。
だからと言って学術知識が豊富なMRが優秀ともならない。
今日はこのことについて考えていきます。
15年くらい前のMRはカバンを持たず手帳1つで仕事していた。
私が新人MRだった頃は優秀なMRは皆、手帳1つで仕事をしていた。
逆に大きなMRカバンを持っていたら「新人さん?」と思われていた。
手帳はチャックの付いた大きな物でなければならないと先輩に教わって当時の私は2万円くらいの手帳を購入した。
ちなみに名残でその手帳は使っている。
チャックの付いた大きな手帳でなければいけない理由は予定を書くだけでなく、タクシーチケットや製剤見本も入れて、いつでも出せるようにしておかなければならないからだ。
製品の情報提供で処方UPを狙うのではなく、人間関係で処方UPを狙うので手帳一つあれば十分だった。
私の新人MR時代はこんな感じて1週間の予定は決まっていた。
月曜日→医者と同じテニスクラブでレッスン(自腹)
火曜日→医者と医者の奥さんと3人でスポーツジム(自腹)帰りは先生の家で食事(招待)
水曜日→昼間に医者とテニス、夜は徹夜麻雀(夜食は経費)
木曜日→フリー
金曜に→フットサル
土日→月に数回ゴルフ(半分経費、半分自腹)
これがルーチンワークで後は不定期の接待を散りばめる。
そして納涼会、忘年会が1シーズン10回くらいだろうか。
これが当たり前で、みんなこんな働き方をしていたと思う。
医者と一緒に国内旅行やアジア旅行にも自腹で行った事もある。
こんな働き方をしていた時代が懐かしい。
その後、皆さんもご存知の通り2012年に原則接待禁止になり、今ではプライベートでも担当の医者と遊ぶ事を禁止している製薬会社も多いでしょう。
MRが接待出来なくなった以上、学術知識で戦かわなければならないのは確かだけど、
今まで接待で戦っていたMRがその武器を取り上げられた以上、違う手法で戦わなければならない。
そこで出てくるのはやはり学術知識になるでしょう。
薬剤の有用性を正しく理解してもらって処方を増やす。
この方法以外の戦い方は基本的には存在しないはず。
なので学術知識が乏しいMRは戦闘能力が低い事は間違いない。
しかし学術知識に長けているMRが必ずしも戦闘能力が高いとは限らない。
1営業所に1人くらいる文献オタクMR。
確かに「こんな文献知っていて凄い」と思う事はあるけど「いつ使うのか?」とも思う。
今のルール上、求められていないのに一方的に文献を渡す事は許されていない。
話の流れの中で医者から文献のリクエストがあって始めて提供出来る。
そのような意味では、会話の流れをコントロールするスキルも大切だし、そもそも論として定期的に医者が会っても良いと思ってくれるコミニュケーション力も必要になる。
時代は変わってもMRはコミニュケーション力が大切で文献オタクになってならない。
いくら接待が禁止になったからといって学術知識だけで勝負出来るわけではない。
その学術知識を披露するためには、その前提として相手と良好なコミニュケーションを築く必要がある。
これは専門領域MRにとっても同じ話だと思う。
自分はオンコロジーMRだから世間話なんて不要だと思っているMRはきっと活躍出来ないでしょう。
私はMRという職業の根底は「薬屋の営業」であると思っている。
営業である以上、顧客と良好な人間関係を構築しないと仕事は成立しない。
人間関係だけでもダメ、学術知識だけでもダメ、両方兼揃っていないと今はMRとして活躍出来ないと思う。
そもそも、文献で全てが解決する訳ではない。
データがない状況に医者とディスカッションして治療方針を考えていく時には、文献オタクMRではダメなんだと思う。
MRの仕事は人間関係だけでは通用しなが学術知識だけでも通用しない話のまとめ
今の時代、MRの武器と言えば、やはり学術知識がメインになるでしょう。
「薬剤の有用性を正しく理解してもらい処方につなげる」これがMRの仕事になる。
薬剤の有用性を正しく理解してもらう為にはMR自身に学術知識が備わっていなければならない。
でもね、学術知識に長けれいれば良い訳ではない。
相手が、このMRの話を聞いてみようという人柄だったり、コミニュケーション力がなければ、話を聞いてくれる事はないでしょう。
MRといっても「薬屋の営業」という表現が私はしっくりきている。
営業である以上、対人コミニュケーションは必須のスキルになる。
対人コミニュケーションが備わっていなければ、せっかく身に付けた学術知識も日の目を浴びる事はないでしょう。
そして、もっと根本的な話をしてしまえば、学術知識を必要としている薬剤でなければ、そもそもMRの存在する意味はない。