みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
今度はまたMSDのリストラ。
MSDって2017年に大規模リストラしたばかりじゃないか!
この2年でぐるっと各社のリストラが完了して2周目のリストラが始まったって感じよね。
2年前のリストラについてはこの記事で確認してみてね。
大手製薬会社MSDの2017年早期退職から製薬業界の未来が見える
基本的には前回のリストラと趣旨は変わっていないと思うけど、2019年版のMSDのリストラについて今日は考えていきますね。
MSD2019年版リストラ(早期退職)の概要
こちらも先日のバイエルと同様、公式なプレスリリースはまだ出ていない。
19年バイエル薬品が予想通りリストラ実施。早期希望退職と言っても辞めされられるMR多いと思う話。
社員からのリークを日刊薬業やRISFAXが記事にして公になっているの。
なので詳細(募集人数、年齢、勤続年数等)はまだ見えてこない。
分かっているのが「営業部門の社員が不要なので辞めてほしい」って事だけ。
MSDって抗がん剤であるPD-1抗体「キイトルーダ」が絶好調。
糖尿病薬であるDPP–4阻害剤の「ジャヌビア」も売り上げが頭打ちとはいえ競争激しいDPP–4市場で最も売れている薬剤。
もちろん抗アレルギー剤「ナゾネックス」や高脂血症治療剤「ゼチーア」の特許切れは痛いけれども、キイトルーダとジャヌビアで賄えると考えてもおかしくない。
でも営業部門は不要だから辞めてもらうのよ。
MSDの3年で2回のリストラ(早期退職)は生活習慣病MRの終息を意味する妥当な判断
MDSって会社は2010年に万有製薬とシェリング・プラウが合併して生まれた製薬会社。
万有製薬といえば
・高脂血症治療剤スタチンの「リポバス」
・高血圧治療剤ARBの「ニューロタン」
・糖尿病治療剤DPP–4「ジャヌビア」
シェリング・プラウといえば
・抗アレルギー剤の「クラリチン」「ナゾネックス」
・高脂血症治療剤の「ゼチーア」
このようにコテコテの生活習慣病メーカーだったのよね。
合併後もしばらく生活習慣病メーカーとして活動したけど、2017年に抗がん剤PD–1抗体「キートルーダ」が発売されて、一気に方向転換した。
生活習慣病メーカーから抗がん剤のスペシャリティーメーカーに大きく舵をきったのよ。
だったら生活習慣病MRを抗がん剤MRに変身させれば良いって思うでしょ。
でもMSDの経営陣はよく分かっている。
生活習慣病MRの戦闘能力が著しく低くて抗がん剤MRに変身する事は無理だと判断した。
事実、2年前のリストラ時もオンコロジーMRの中途採用を積極的に行った直後に大規模リストラを実施しているのよ。
オンコロジーMRは入社してほしいから中途採用。
生活習慣病MRは辞めてほしいからリストラ。
この事が全てだと思う。
もちろん生活習慣病MRでも20代30代でバイタリティ高いMRは社内異動でオンコロジーに異動するケースも間々あると思う。
でも40代50代で今後の成長が期待できない生活習慣病MRはMSD社内にとっては産業廃棄物のような物だと判断されたって事でしょ。
なので廃棄代(上積み退職金)を渡すので処分(リストラ)しますって事。
冷たいとか思われるかもしれないけど、これが生活習慣病MRの現実だと思う。
MSDが2年前にリストラしたばかりだけど2019年もまたリストラ(早期退職)しちゃおうって考えている真意のまとめ
MSDが2017年に続いて2019年もまたリストラを実施します。
生活習慣病メーカーからスペシャリティーメーカーに大きく方向転換したので、開業医で世間話をしている生活習慣病MRはいらないだって。
オンコロジーなどのスペシャリティー領域は専門施設に市場が集中するので少ないMRで効率的に生産性を上げる事が出来る。
MSDの偉い人たちが考えている事
「40代50代で今後の成長が期待できない生活習慣病MRは産業廃棄物」
これを広報というフィルターにかけると、このような文章になる。
「外部環境の変化などに合わせて組織の人員最適化を図る」
現在生活習慣病を担当しているMRのみなさん。
もっと早く動いていれば良かったって後悔しないでね。
フォーミュラリーも始まってるよ。
フォーミュラリーが浸透したらMRが激減する。まずは生活習慣病MRから絶滅ね。
ここまでの環境変化が業界で起こっているのにも関わらず生活習慣病MRを続けている理由があるなら教えてちょうだい。