みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
今日(18年10月1日)にノーベル医学賞が発表されて京都大学の本庶佑先生が受賞したわよね。
ノーベル生理学・医学賞に本庶氏 免疫の仕組み解明(日本経済新聞)
あの有名は小野薬品のPD-1抗体「オプチーボ」を開発した先生よ。
今日はノーベル医学賞を受賞した本庶佑先生の功績から日本の製薬会社の将来について考えていくわね。
外資系製薬会社は開発力に優れているから、将来性を考えて入社するのは外資が良い?
よく聞くフレーズ「内資は将来性が無いから外資が良い!」
個人的には間違っていないと思っているけど、外資系でもヤバイ企業は多くあるでしょ。
2018年ベーリンガーのリストラ(早期退職)は本気だね。最後の楽園もいよいよ崩壊ね。
しかしながら、確かに外資系は売上も研究開発費もズバ抜けているわよね。
(出典:アンサーズニュースより2017年の製薬会社世界ランキング)
売上にしても研究開発にしても内資製薬会社は上位20位にも入っていない。(来年以降、武田薬品のシャイアー 買収が完了したらTOP10に入ると思うけど)
でも外資系は売上も研究開発費も凄いけど、企業としての規模もバカでかいのよね。
個人商店で10万円売り上げれば充分だけど、大きなショッピングセンターで10万円の売上では企業としては成立しないわよね。
事実、ファイザーにしてもリストラ実施しているでしょ。
一見、絶好調に見えるノバルティスも本国スイスで2000人の削減が囁かれている。
これらの状況を考えれば、売上や研究開発費が多くても将来が保証されて安心して働けるとは限らないと思うわ。
成長は必要だけど、急速に組織改編を進めたり規模に合わない買収などを繰り返す会社は内資でも外資でも、社員には厳しい現実が突きつけられると思うわ。
着実に力を付けて1歩ずつ着実に成長していく会社が最後には勝つと思う。
2010年以降のノーベル生理学・医学賞を受賞した人の出身国で1番多い米国に次いで多い国はご存知ですか?
2010年以降、最もノーベル生理学・医学賞を受賞したのはアメリカで10人よ。
次に多いのはご存知?
そう!
日本人が4名受賞しているわ。
2012年 京都大学の山中伸弥先生(IPS細胞発見)
2015年 北里大学の大村智先生(感染症治療薬開発)
2016年 東工大の大隈良典先生(オートファジー発見)
2018年 京都大学の本庶佑先生(PD-1発見)
3番目に多い国がイギリスで3名よ。
やっぱり日本人って凄いでしょ。
日本の医学における開発力は素晴らしいと思うわ。
まだノーベル賞は受賞していないけど、近年の肺がん治療を免疫チェックポイント阻害剤に並んで飛躍的に成績向上させたALK阻害剤を開発したのも日本人で自治医大の間野博行先生よ。
日本は本当に開発力がなくて将来性が無いのかしら?
企業規模は外資メガファーマに比べれば小さいけど、その規模に見合った有望な薬剤を開発出来れば内資系でも充分、存続して繁栄していけると思うわ。
過去、売上や研究開発のランキングから言える事を記事にしているから確認してみてね。
まとめ
2018年のノーベル医学賞にPD-1抗体を開発した京都大学の本庶佑先生が受賞したわよ。
本庶先生はPD-1抗体を開発する際に多くの製薬会社に相談に行ったんだって。
企業名は開示されていないけど、きっと売上ランキングで上位の全ての製薬会社には相談に行ったと思うわ。
でも、そこでは全く取り合ってもらえなかった。
そんな中で、本庶先生の研究に賛同したのが小野薬品よ。
小野薬品の先見の目と同時に、本庶先生の熱意に賛同する誠意は本当に素晴らしいと思うわ。
小野薬品は、規模としては中堅だけど着実に成長していっている素晴らしい企業だと思う。
このような観点から、必ずしも外資が将来性があって内資が将来性が無いとは思わない。
やっぱり日本人はノーベル医学賞の受賞数から見ても優秀な人種だと思う。
一見地味でも、着実に成長していく国内企業こそ幸せが待っているのかもしれないわ。