みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
昨日、書いた大日本住友製薬の記事閲覧数が大きく伸長している。
大日本住友製薬が大ピンチ。このままでは近い将来再び早期退職をやる気がする話
新薬が開発出来ない製薬会社は衰退していく。
今までは、どうにかなっていたんですよ。
特許が切れた長期収載品であっても、人間関係や接待攻勢で処方してもらう事が出来ていた。
しかし、ご存じ通り今のご時世は人間関係でどうにかなる時代ではない。
更に今年から、毎年の薬価改定が行われている。
今までと同じ売上では、毎年の薬価改定で年々売り上げが減少していく。
更に有用性加算が付くような薬剤でなければ、マイナス改定率も大きくなる。
新薬が出せない
既存製品が有用性加算が付くような優れた薬剤ではない
毎年の薬価改定で大幅なマイナス改定を受ける
このような会社は、経営が成り立つだろうか？
全然、難しい話ではない。
売り上げが下がり続けて行けば、いつかは倒産だってある。
そんな会社は稀だと思いますか？
結構ヤバい会社が多いですよね。
今日はその事について書いていきます。
大手は新発売が多くて大変そうだから、今の会社でまったり行きたい。
5年くらい前、内資の中小製薬会社MRと廊下で話している時にこんな事を言われた事がある。
確かに、大手に比べれば給料は安いけどそれでも他業種に比べれば沢山もらっている。
福利厚生も悪くないし、待遇面には満足している。
大手に行って給料が上がっても、忙しくなったらQOLが下がるので今の会社で十分幸せだと言っていた。
今の状況を見ても5年前と同じ事が言えるだろうか？
確かに新薬が発売されると疾患、製品、競合品の勉強、顧客対応でもヒアリング、採用申請、説明会、講演会など、やる事が沢山ある。
これらの事が嫌だから、新薬が出ない製薬会社を選択するって、めちゃくちゃリスキーだと思う。
目先の快楽を求めて将来起こりうるリスクを見ないふりする行為は問題解決にはなっていない。
ピンチの企業は大日本住友製薬だけじゃない。
近い将来、経営をギブアップしかねない会社は他にも沢山ある。
過去に記事にもしているが田辺三菱もずっと苦戦している。
田辺三菱が合併して10年以上経つけど未だに強みが見出せず結果が出ない話
そして昨日のAnswersNEWSにも田辺三菱の事が書かれていた。
苦戦続く田辺三菱製薬、新中計で掲げた成長戦略は（AnswersNEWS)
合併したメリットがいまいち分からない。
売上を最も牽引していたレミケードにバイオシミラーが発売された現在においては、田辺三菱も大型新薬の発売が急務だ。
2017年にイスラエルの製薬企業を買収して手に入れたパーキンソン治療薬の開発品が万が一、開発失敗したら大日本住友と同じような状況になりかねない。
その他、大鵬薬品、持田製薬、ゼリア新薬などの決算報告書を見ても、明るい話題は見られない。
国内の中小製薬企業はいよいよ終末期を迎えたのかもしれないと感じる。
国内中堅製薬会社はいよいよ終末期かもしれないと感じる話のまとめ
毎年の薬価改定や有用性加算など国の方針を見ていると感じる事がある。
国は、新薬が開発出来ない製薬会社は潰れて良いと思っている。
仮に年間1000億円の売上がある製薬会社が、新薬を出さずに毎年の薬価改定で8％のマイナス査定を受けたら10年後どうなると思いますか？
有用性加算が付くような必要性高い新薬を定期的に発売出来ない製薬会社には未来はない。
既存製品が長期収載品ばかりで新薬がない製薬会社は完全に終末期だ。
船が沈んでからでは、避難者が殺到するので助からないかもしれない。
今、自分が乗っている船が泥舟だと感じている人は近い将来、高い確率で船が沈む。
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