みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRゆってぃーよ。
最近、家の本棚を整理していて出てきた本「死にゆく患者(ひと)と、どう話すか」
現役の癌診療医師である國頭英夫先生の著書。
オンコロジーMRなら必読書だと思うから今日は紹介していきます。
國頭英夫先生ってそんな医者か?
オンコロジーMRであれば國頭英夫先生はご存知な人多いでしょう。
現在は東京にある日本赤十字社医療センターの化学療法科部長の先生。
東京大学医学部を卒業して、国立がんセンター中央病院や三井記念病院で研鑽を積まれた先生。
専門は胸部腫瘍、臨床試験方法論なので、臨床試験の解釈などで臨床腫瘍学会等で講演されているのを聴講した事があるMRも多いと思う。
里見清一というペンネームで多くの著書を出していて、「医者とは」「医療現場の実際は」という視点でどれも面白い本ばかりよ。
ペンネームの里見という苗字は白い巨塔の主人公「里見脩二」から取ったって聞いた事がある。
私は数年前の臨床腫瘍学会で國頭先生の講演を聞いてからずっとファンになっています。
お薦め著書「死にゆく患者(ひと)と、どう話すか」とは
2016年に発売された本だけど、私は3回読み直した本。
國頭先生は日赤医療センターで医師としての仕事に加えて、病院の隣にある日本赤十字看護大学で講師もしている。
この本は、その看護大学の一年生の講義「コミュニケーション論」の内容。
大学1年生と言えば数ヶ月前まで高校生だった人達でしょ。
この若い学生達と「死にゆく患者(ひと)と、どう話すか」考えていく本。
癌に罹患しました。
手術も出来ません。
抗がん剤で少しの延命がやっとです。
こんな、患者さんが病院なら大勢いる。
このような患者さんと、どう話したら良いと思いますか?
この本を読めば「症例確認」「候補症例の把握」などの言葉は絶滅すると思う。
オンコロジーMRに関わらず現役MRもしくは、これからMRを目指すMRにも是非読んでもらいたい。
手術も出来ずに、抗がん剤も少しの延命に過ぎない。
まだ死んではいないけど、死にゆく人に何を話したら良いと思いますか?
「頑張ってください!」
何を頑張るの?
頑張ったら何が起きるの?
みなさんだったら、死にゆく人に何を話しますか?
本気でこの事を考えたら「新規症例確認しました!」なんて言葉は発せれないと思う。
製薬会社が気軽に使う「新規症例確認」「候補症例」って死にゆく人が聞いたらどう感じるだろう。
「死にゆく人とどう話すか?」人としての心を無くしてMRをしてはならない話のまとめ
この國頭先生の著書「死にゆく患者(ひと)と、どう話すか」は是非、全てのMRに読んでもらいたい。
特に、自社医薬品の売り上げ向上しか考えていない製薬会社の中枢の人間達は正座をして拝読するべきだと思う。
癌を罹患して手術も出来ず死にゆく人とあたなはどう話しますか?
一度、本気で考えて欲しい。
先日、弊営業所のラインであったやりとり。
MR①「新規症例確認しました!」
MR②「おめでとうございます!」
これが製薬会社の現状。
自分の家族であっても抗がん剤治療が始まった事をビックリマークを使って表現したり「おめでとう」などと言うのだろうか?