みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
私は意識低い系MRです。
なのでウエィウエィMRが嫌いです。
ウエィウエィMRが稀に発する「自社医薬品が投与されました!」「候補症例を確認しました!」の「!マーク」に日々、嫌悪感を抱いております。
鎌田實先生の「がんばらない」を読んで改めてウエィウエィMRが嫌いになりましたので今日はその事について書いていきますね。
「がんばらない」の著者 鎌田實先生とは
簡単に先生を紹介します。
氏名:鎌田實
生年月日:1948年6月28日(満71歳)
出身大学:東京医科歯科大学
現職:諏訪中央病院名誉院長
田舎医者を志し大学卒業後に長野県の諏訪中央病院に赴任。
当時、病院経営に難渋して倒産の危機にあった病院を30代で院長となり病院を再生させた話はとても有名。
鎌田先生は医療技術だけなく人柄も素晴らしく、病院スタッフや地域の住民、患者からとても慕われている。
2018年までnews everyでコメンテーターしていたのでご存知の方も多いでしょう。
「がんばらない」は終末期を迎えた患者さんの心が見える
終末期を迎えた患者さんの心のうちが書かれている。
その患者さんを最後まで支える医療従事者がどのような心情なのかも分かりやすい言葉で書かれている。
目次
・命を支えるということ
・患者が来ない
・ぼくが田舎医者になった理由
・チェルノブイリへ
・がんばらない
・医療が変わる
・あなたはあなたのままでいい
この中で悪性リンパ腫に罹患した高校生の話がある。
自分が癌患者である事を受け入れて、向き合うまでの過程(Patient Journey)が描かれている。
ウエィウエィMRはこの青年を目の前にしても「候補症例確認しました!」とメールするのだろか?
「がんばらない」を読んで改めて抗がん剤の存在意義を確認した。
この本を読んでオンコロジーMRとして2つの事を感じた。
①抗がん剤は「お別れの挨拶」と「思い出作り」の為には必要な物。
抗がん剤は投与されるという事は基本的には手術が出来ず完治が望めないケース。
例えれば、何もしなければ半年後に死ぬけど、抗がん剤を使えば1年半後に死ねて1年間長生きが出来る。
この1年間を必要とする人は存在すると思う。
この本を読めばそれが書いてある。
②全ての癌患者が抗がん剤を必要としている訳ではない。
抗がん剤治療を受けない選択も間違っていない。
死に向かって心の準備が整っている人は選択しないのよね。
それもこの本を読めば分かる。
製薬会社がMRの販売目標を設定するときにDPCの患者数から算出するケースを間々見るけど、その考えは絶対に間違っている。
癌患者=抗がん剤投与という方程式は製薬会社が勝手に考えているだけで全ての患者が思っている訳ではない。
癌患者と家族の心の内を見ても「新規投与確認しました!」「候補症例確認しました!」とメールし続けるのだろうか?
新規投与確認した事を業務報告する事に違和感はない。
しかし「!」このマークが理解出来ない。
!には喜び、感嘆、驚きなどを意味している。
抗がん剤がスタートした事は完治できず生きる事に期限が設定されたと言う事。
生きる事の期限が決められた人間のpatient journeyを思っても「!」を使って喜びと感嘆を表現したいのだろうか?
また「候補症例確認しました!」この文章の方が悪質だと思う。
抗がん剤の候補症例?
意味合いとしては「癌が進行してくれれば投与してくれます!」「癌が再発してくれれば投与してくます!」。
早く癌が進行する事を願っています!
悪魔か鬼かと思う。
もし、このように製薬会社の洗脳に侵されているMRがいたら鎌田先生の「がんばらない」を読んで除染して欲しい。
鎌田先生著書の「がんばらない」を読んでも「候補症例確認しました!」と冷酷なメールをまだ出来るか?のまとめ
「がんばらない」を読んで抗がん剤の大切さを再確認した。
反面、抗がん剤を必要としない人がいる事も再確認した。
間違いなく言える事は「新規投与確認しました!」「候補症例確認しました!」などのメールをするMRはまともな死に方をしないと思う。
悪魔か鬼かと書きましたが、このようなMR(人間)を量産しているのは製薬会社なので、このMR達も被害者なのかもしれない。
血の通った人間に戻りたいのであれば、是非とも読んでみる事をオススメする。