みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
毎年、必ずどこかの製薬会社が早期退職を実施する。
そして2000年代のように新卒を100名単位で採用する製薬会社もなくなった。
2014年以降は製薬会社勤務MRの減少傾向が続いており減少率は近年高まっている。
この状況と同じようにコントラクトMRの人口も減少していた。
しかし日本CSO協会は発表した2019年コントラクトMRの人口は相反して増加したと発表。
今日は、この状況を色々と考えてみたいと思います。
2019年10月時点のコントラクトMR総数は3445人で前年比10%超増加
詳しくは日本CSO協会の公式文書で確認してほしい。
「わが国の CSO 事業に関する実態調査 -2019 年度-」の概要(日本CSO協会)
調査概要はこんな感じ
調査対象は日本CSO協会に所属しているCSO企業6社(全CSO企業ではない)
2019年10月から2020年1月に調査
(日本CSO協会HPより)
2014年をピークに年々CSO-MRの人口も減少していた。
しかし昨年は5年ぶりにCSO-MRの人口が上昇した。
MR白書が毎年、公開している製薬会社勤務MRの人口推移も今までは似たようなトレンドを示していた。
(MR白書公開の推移数から算出)
製薬会社勤務MRの人口はCSOMRの人口推移よりも1年早く2013年をピークにその後、減少している。
そして2018年には59900人と2009年以来の6万人を割り込む数字になっていった。
2019年の製薬会社勤務MRの人口は公式な発表はまだないけれども、実施した早期退職と新卒採用数を考えて少なくとも2500人以上は減少していると言われている。
製薬会社MRの人口は年々確実に減少している中でCSO-MRは2019年増加に転じた。
CSO-MRの存在意義や将来性は製薬会社MRよりも高いのか?
CSO-MRの存在意義ってどのように考えていますか?
一般的な考えとしては
・欠員の一時的な補充
・新薬上市のタイミングのマンパワー補充
このような考えが一般的でしょう。
しかし、そんな位置づけは昔の話で現在は専門領域MRやMSLなどのアウトソーシングが急速に普及して、今後はITを駆使したバーチャルの対応も視野に入れて動いている。
(日本CSO協会HPより)
ただのマンパワーとしてのCSO-MRから専門領域MR、そして今後はさらにITも駆使したCSO-MRが出てくる。
方向性が完全に製薬会社MRと同じですよね。
製薬会社MRが減少し続けていく中で今後はCSO-MRも確実に減少していくと思う
確かに今回の発表ではCSO-MRは18年に比べて10%増になった。
もちろん今回のような一時的な増加はあっても、この増加トレンドが今度も続くとは考えづらい。
その理由はCSO-MRのジビネスが完全に製薬会社に依存しているから。
極端な話、製薬会社が「CSO-MRはいらない」と言えばCSO-MRは存在しなくなる。
ここまで極端な話になる事は考えづらいけど、今は各製薬会社はMRのマンパワー(コール回数要員)よりも専門領域MR、ITを駆使したMR活動にシフトチェンジしている。
この流れは先程の紹介した通り製薬会社MRもCSO-MRも同じ。
純粋に考えれば当たり前の話でしょう。
CSO-MRは製薬会社が求めている人材を派遣しなけえればならない。
製薬会社が専門性やIT併用という方に進んでいるトレンドにCSOが付いて行っているだけの話。
製薬会社がMRの数を必要としないビジネスモデルになって行っている以上、CSO-MRが増え続けるとは考えづらい。
もちろん日本は諸外国に比べればCSO-MRへのアウトソーシング率は低いけれども、文化や法律からもヨーロッパのような比率にはなりづらいと思う。
製薬会社MRが減少しているのにコントラクトMRが10%以上増加した事を考えるのまとめ
日本CSO協会が18年に比べて19年はCSO-MR数が10%以上増加したと発表した。
そしてCSO-MRのジビネスはマンパワー要因から専門性やIT併用に発展して行っている。
これは発展して行っていると考えるよりも顧客である製薬会社のニーズに応じて対応していると考えた方が妥当でしょう。
確かに今回はCSO-MRが増加したけれども顧客(製薬会社)が人数ではなく専門性を求めている以上、CSO-MRの人口が今後も増え続けるのは考えづらい。
製薬会社MRであってもCSO-MRであっても専門的な知識・経験・スキルを持ったMRでなければならないということ。
CSO-MRだったら、まだまだコール回数でカバー出来ると考えたら大きな間違い。
CSO-MRがここまで変化を強いられている中で製薬会社MRがコール要因のまま存命出来るわけがない。