みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
また早期退職ね。
今度は絶好調の経営状態の中外製薬。
今日は中外製薬の早期退職から業界の今後について改めて考えてみたいと思います。
中外製薬の早期退職優遇措置の実施と結果について
詳細は中外製薬HPのプレスリリースで確認してみてね。
早期退職優遇措置の実施と結果について（中外製薬HPプレスリリース）
実施の理由は2つ
①中年社員のセカンドライフを謳歌してほしい。
→これは、誰もが分かる建前コメント
②会社は儲かっているけど医薬品業界の激変する環境変化に対応するため。
→これが本音だわ。
早期退職の内容
①対象者：45歳以上の中年サラリーマン。
②募集人員：人数制限なし（辞めたい人は全員どーぞ）
③内容：通常の退職金+特別加算金&再就職の支援サービス
ミクスの記事では72ヶ月などの記載があったけど、これは少し特殊なケースだと思う。
ここまでの提示額は基本的には出ないと思うわ。
中外製薬 早期退職優遇措置にＭＲを含む172人が応募（ミクスオンライン）
④募集期間：19年4月1日〜4月19日で退職日は6月30日
⑤結果：172人が手を挙げた
⑥コスト：51億円。
172人辞めさすために51億円のコストがかかったって事は1人単価：約2970万円。
中外製薬の経営状態は絶好調でしょ。なんで早期退職！？
2018年12月期連結決算で下記の発表をしているわ。
売上収益5,798億円、Core営業利益1,303億円。いずれも2期連続で過去最高を更新。
抗がん剤のハーセプチンやリツキサンの特許が切れたのにも関わらず新薬を順調に出せているので、がん領域の売り上げ2017年と2018年はほぼ同じだから踏ん張れているのが良く分かる。
なのでこれらの薬剤の特許が切れた事が早期退職の引き金になった訳ではないわ。
もし、薬剤特許の影響を考えるのであれば間違いなく今後特許が切れるアバスチンでしょ。
日本でもファイザーがアバスチンのバイオシミラーの製造販売取得を発表したわよね。
中外製薬は今はいいけど近い将来、厳しい現実が待っているから早めに手を打ったって言うのが本音だと思う。
日本ベーリンガーのようにミカルディスの特許が切れて首が回らなくなってから早期退職をするのでなく、将来のリスクに備えて早めに手を打ったって事よね。
2018年ベーリンガーのリストラ（早期退職）は本気だね。最後の楽園もいよいよ崩壊ね。
ベーリンガーの経営陣よりも中外製薬の経営陣の方が優秀だわ。
ここで大事なポイントがあるんだけど「早めに人数を削減しちゃって今まで通りの仕事が出来るのか？」って事。
答えは明確で「全く問題なく出来る」
それは先日、厚生労働省のおっちゃんも言っていた。
厚生労働省の武田俊彦政策参与は「MRは今までのような規模は必要ないだろう」だって
ヘルスケア産業プラットフォームで4月23日にディスカッションがありました。
そこで厚生労働省の武田俊彦政策参与は「MR不要論」について、「MRは決して不要にはならないが、今までのような規模は必要ないだろう」と言い切ったのよ。
働くうえでの心構えに、「ずっと同じ企業にいればいいというわけではないという前提で考えるべき」だって。
このコメントが意味する事は何だと思う？
厚生労働省の役人が公式に「今のMR人数は過剰」と発表したと言う事は「MR活動の縛り付け」がますます進むと言う事の裏返しよ。
・病院の訪問規制更なる強化
・MRの情報提供は添付文書に記載ある物のみ。副作用情報などの収集に徹する
・日当を課税対象にして事実上、MR日当の廃止
・製薬会社の高利益体質にメスが入り経営が厳しくなり福利厚生や給料の削減
これらの事が加速度的に進むわよ。
中外製薬も製品の特許切れが早期退職の要因の一部にはなったと思うけど「MR不要論」「MR削減論」に対して経営状態の良い時にいち早く行動したって事だと思う。
まとめ
あの経営絶好調の中外製薬も早期退職を実施しました。
中外製薬がすると言う事は全ての製薬会社が早期退職を実施する日が近い将来くるのんじゃないかと思う。
厚生労働省のおっちゃんも「今の規模は不要」とはっきり言っているわよね。
そこで、もう一つ「MRは決して不要にはならない」とも言っている。
MRは０になる事は無いけど縮小していきます。
若いと言うのは武器になる。
若ければ、早期退職の対象にもならないだろし、転職も出来るでしょう。
でも年は全員1年に1歳づつ年齢を重ねてしまうので不老は不可能。
若いから大丈夫って言うのは、その場しのぎで解決になっていない。
そうなった時に必要になるのはやっぱりMRとしての専門性やスキルになるでしょう。
「私は月末、数字の詰めをすつガッツある営業が出来ます」
「医者とプライベートで遊んで仲良くなるのが得意です」
「忘年会では案内状作成から、司会進行、二次会手配まで完璧に出来ます」
「医者の面談には資材は不要で手ぶらで訪問できる関係性を意識してます」
「フットサル、マラソン、野球、ゴルフ、テニス、ボウリング、釣りは得意です」
これらの事は10年前に生活習慣病MR時代に思っていた私の強み。
みなさんの強みは何ですか？
DODAエージェントサービスで転職
こんばんは。
日本ベーリンガーインゲルハイムは本社が川西市だった頃はとても評判の良い会社だったように記憶しています。
新卒の時に大学病院薬剤部に就職した同級生が、いつのまにかベーリンガーの臨床開発に転職していたようで、合剤の添付文書に名前を見つけました。学生時代からとても強運の持ち主と言われていたので、「うまいことやったな」と思ったのですが、今はそうでも無くなってしまったのですね。また転職活動しているかも。
中外製薬は、昨年、創業家娘婿の会長がCEOを社長（従業員出身）に譲ったそうなので、もしかしたら遠くない将来、ロシュの完全子会社になるかもしれないと勝手に予想します。
貧乏主婦さん
コメントありがとうございます。
確かにベーリンガーが兵庫に本社があった時には「最後の楽園」として確固たる地位があったわよね。
一生安泰の会社なんて今は存在しないと思う。
今は景気の良い企業でも10年後にはどうなんているか分からないもんね。
ベーリガーが楽園だと思って入社しても、エゲツないリストラしているし
やっとの思いで入社して定年まで安泰の企業なんてもう存在しないんだろうな〜