みなさん、こんにちは。
本日の日刊薬業にこんな記事がありましたね。
販売情報提供GL、資材・ウェブ面談の実態把握へ厚労省研究班、課題分析し必要な措置を提言(日刊薬業)
MRの不適切な情報提供によって医療用医薬品が間違った使われ方をしてしまったら大問題なので、不適切な情報提供しているMRがいたら厳しく対処して欲しいと思う。
情報提供ガイドラインは過去、何度か記事にしている。
19年度「販売情報提供活動監視事業」報告によると製薬会社の違反事例は57件あった件
またMRを正すだけでなく、報告者側(薬剤師、医師)の倫理観や知識レベルを上げる必要もあると感じるシーンも間々見る。
今日はこの事について書いていきます。
コロナ禍でWeb面談がMR活動の軸になったのでWeb面談で悪い事をしてないか確認します。
Web面談であれば、形に残る物が無いから悪い事がいっぱい出来る。
だから早ければ21年1月からWeb面談の実態を調査しようと厚生労働省は考えている。
もし自社品の利点だけを抽出した自作スライドで活動しているMRがいれば早急に厳しく取り締まって欲しい。
しかし、ここ4〜5年で自作スライドで活動しているMRって、ほとんど見ていない。
薬には副作用があるので利点だけを紹介する情報提供で顧客が満足してくれる訳がない。
また医薬品は、処方して終了ではなく、その処方を継続してもらわないとだし、実績面でも厳しくなる。
なので顧客を騙して一時的に処方してもらっても意味がない。
そのような意味では今のご時世、自社医薬品の良い事ばかりを一方的に紹介するMRってあまりいないと思うけど。
でも確かに色んなMRが存在するので注意は必要かもしれない。
今回のWeb面談の実態調査における2つの違和感
違和感①MRが紹介した資料を顧客がリクエストした時に拒むMR。
これを厚生労働省が問題視しているが、良く意味が分からない。
紹介した資料にある引用データ論文をリクエストして拒まれたなら意味が分かる。
私も説明会後に、医者から「今日紹介したPPTをちょうだい」と言われる事がある。
当然、提供できないので断るが、それのどこが問題なのか?
著作権や社内資料の取り扱いのついてのモラルが欠ける医療従事者がこのようなリクエストをしてくるのだと思う。
もし仮に不正な資料をMRが紹介しているのであれば、それを指摘して事実を押さえれば良い。
資料提供を拒まれたから不正の隠蔽だと言うのは少しイカれていると思う。
電話を掛けて出なかったら浮気と決めつけるメンヘラ気質の人と同じに匂いがする。
違和感②録画の有無
やましい事がなければWeb面談の録画をしても良いという理論も乱暴すぎる。
画面に出ている資料の著作権はどう処理するのか?
映っている人の肖像権はどうするのか?
著作権や肖像権なんて一切無視して録画させろってヤバくないですか?
不適切MRは取り締まるべきだけど、性悪説で全てにクレームをつける薬剤師、医師も問題だと思う。
少し前にこんな記事も書いた。
販売情報提供活動GL施行から「MRが萎縮している」と医療関係者(薬剤師、医師)が不満らしいけど自分達がやった事を思い返してほしい話
1000ページを超えるような申請資料概要を引っ張り出して、わざとMRが答えられない質問をして、「CTDに記載されている項目なのに回答を隠蔽した!」など言われても言いがかりにしか聞こえない。
確かに気持ち悪い勘違い系MRが調子に乗った情報提供をする事もあるかもしれないが、逆に「そんな事で絡んできて目的は何?」と思う対応を薬剤師や医者から受ける事もある。
申請時には載っていないデータを紹介して指摘されるなら、MRの回答は「添付文書見てください」以外言えなくなる。
少数例の報告を指摘するなら専門領域MRは何も紹介出来ない。
MRは「刺されないように」、薬剤師、医師は「MRを足元を救ってやろう」
互いにこう考えていたら、いつまで経ってもまともな情報提供なんて出来ないと思う。
販売情報提供GLで今度はMRのWeb面談で不正をしていないかチェックする話のまとめ
不適切な活動をするMRがいるから薬剤師、医師が目を光らせていると言われればそれまでかもしれない。
確かにMRって変な人が多いと思うので、不適切な活動をしているMRは厳しく取り締まって欲しい。
そう思う反面、報告者側のモラルも改善して欲しいと強く思う。
「それは言いがかりでしょう」と感じる指摘を受ける事も多々ある。
互いに構えて牽制し合い、何かあれば「刺してやろう」と負の感情を抱いていたら、いつまで良い仕事が出来ない。