MRのお仕事

Web講演会を運営して聴講者0人で演者から激怒されたMRの話

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みなさん、こんにちは。

現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。

みなさんの会社はWeb講演会どうですか?

弊社はですね、めちゃくちゃ多いですよ。

本社が企画しているWeb講演会

自エリアが企画しているWeb講演会

他エリアが企画しているWeb講演会

この3つが入り乱れて毎日のように開催していますよ。

もちろんコロナ禍で医薬品の情報が医療従事者に届きずらいのでWeb講演会を多く企画して、しっかり情報が届くように工夫した対応。

これが基本である事は間違いないんだけど、それだけではない。

今日はこの本来目的を見失ったWeb講演会で事件が起きましたので書いていきますね。




講演会の演者はどのような先生が務めるのか?

講演会で演者をする医者は基本的には他の医者が参考にしたいと思える医者。

例えば、専門性が高い、ガイドライン委員会メンバー、国内外の学会で積極的に発表しているような先生。

「この先生がここに注意して使った方が良いと言っている。」

「この先生が、この薬のここが優れていると言っている。」

このような話を講演会で聞いて、聴講した先生がその後の診療に役立てるのが講演会のあるべき姿でしょう。

また実地臨床下での使用経験をあえて非専門医に講演してもらい、医者として多面的に患者を診る事が大切という会もある。

非専門医が講演するのであれば、一般的な話をしても参考にならないのに、非専門医でも「ここまで考えて治療している」「こんなに使用経験があり自施設のデータがある」などの輝く内容が必要だと思う。

いずれにしろ、講演会で演者をする医者は、聴講した先生達が「参考にしたい」と思えて特徴が無いと成立しない。

コロナ禍で本来の講演会目的とは異なった面会ツールに使用しているケースもある

今、説明したように講演会の演者は聴講する先生が「参考にしたい」と思える先生でなければならない。

しかし最近の乱発されている講演会の役割者を確認すると、本来の目的とは異なるキャスティングが散見される。

今回の事件のケースで言えば、よくよく内情を確認するとコロナ禍で医者に会えないから面会目的に演者に選定していた。

講演会の打ち合わせという名目があれば、一定期間は定期的に面会が出来るからという理由で専門性も無く薬剤の使用経験も乏しい医者が選定されていた。

演者を依頼された先生はその中で、一生懸命良い会になるように勉強をしたり、スライド作成に尽力してくれる。

でも聴講する先生の立場から見たらどうですかね。

この先生だれ?

この先生は具体的にどのような講演会をしてくれるの?

聴講する先生がこのような疑念を抱いたらWeb講演会を聴講してくれますかね。




案の定、面会対策用に演者依頼した先生のWeb講演会の聴講者は0人だった。

聴講してくれた先生は0人。

でも、それも想定の範囲内だったんたと思う。

だってWeb講演会を企画した、そもそもの目的が「自社医薬品の適正使用の訴求」ではなく、「面会困難Drの面談回数確保」が目的だったから。

結果参加者が0人であっても演者に立てた先生と面談を重ねられたので担当者としては目的達成。

Web講演会であれば参加者の顔が見れない事は利点でもあり何人参加しているのか演者の先生は知る事がない安心感もあったのだと思う。

会社として想定外であったのは、この演者の先生から参加者リストの一覧表の提出を求められた事。

0人とは書けなくて、適当に小さな病院の名前を書いて演者の先生に後日渡したら「この病院のこの科には友人がいる」と言い出して事件が起きる。

事実確認をしたのは決して後ろ向きな考えがあった訳ではなく、自分の講演内容の感想を聞きたかったから。

そして結果は「Web講演会は聴講していない」「そもそも案内もされていない」と言われる。。。

具体的な嘘をつけば真実味が増すと思ったんだろうけど、具体的な嘘をついた事によって逃げ道がなくなる事になった。

当然、Web講演会最後の質問も、参加者がいないのに出てきたから、MRが考えた、さくらの質問だった事もバレる。

Web講演会の参加者が0人なのに参加者がいたと嘘付いた事が1番の問題だけど、

顧客に嘘をつくのは如何なる理由があっても正しくないと思う。

せっかく講演してもらったのに聴講者が0人という事が申し訳ないという気持ちは分からなくもない。

でも適当に参加者を報告したり、さくらの質問を仕込んだり、タチが悪いと思う。

ただ元を辿れば、演者選定の動機が不純であるのが1番の問題だったんだと思う。

コロナ禍で面会困難な医者と面会する目的の手段として講演会の演者に選定するなんて動機が不純すぎる。

ただでさえ各製薬会社が躍起になってWeb講演会を企画している中で、無名の演者のWeb講演会に参加してくれるわけがない。

Web講演会を企画するなら入念な事前の開催イメージを練る事が必要だし、間違っても演者対策などに使ってはならないと思う。

Web講演会を運営して聴講者0人で演者から激怒されたMRの話のまとめ

今のWeb講演会の乱立具合は異常だと思う。

ある診療科の先生に10月のWeb講演会の案内数を聞いたら20回以上と言っていた。

各社3〜5枚案内状を持って「どれでも良いから聞いてください」みたいない案内をしてくるとのこと。

嘘でも「この講演会の、この内容は参考になると思う」くらい言えないものかと嘆いていた。

ここまでWeb講演会を実施するのには適正使用の訴求だけが理由ではなさそう。

演者対策として聴講する医者に視点を置くことなく、演者に視点をおいている会も多い。

こんな中身のないWeb講演会を企画するから参加者0人のような結果になるんだと思う。

もちろん参加者0人なのに、嘘の報告をして演者を怒らせるというのはお粗末な話なんだけど、そもそもWeb講演会の動機が不純である事も大きな問題だと思う。



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