みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
MRが減少する遥か前からMSの人数が減少している事をご存知ですか?
減少してるのはMRだけじゃなくMSも着実に減少している。メディセオMSの10%が配送担当に配置転換だって
そして医薬品卸のアルフレッサと運送業のヤマトホールディングスが遠隔処方においける医薬品配送の提携を発表しましたね。
アルフレッサ株式会社とヤマトロジスティクス株式会社における遠隔処方領域における相互協力に関する合意について(ヤマトロジスティクス株式会社)
調剤薬局から患者の自宅に配送する業務をヤマトがサポートするという内容。
まだまだ量としては多くないかもしれないけど、今まで医薬品を配送するには多くの規制があって対応出来なかったけど、それらの問題をクリアしてヤマトが医薬品の配送するようになる。
運送業が医薬品を納品出来るようになった時に医薬品卸の存在意義は?
そしてMSはどうなってしまうのか考えていく。
そもそもMSの役割って何ですか?
MSの仕事には大きく3つの役割があると言われている。
・医薬品の情報提供
・医薬品の価格交渉
・医薬品の販売、納品
色々役割のある存在意義のある仕事、と考えるのは浅はかでしょう。
1つ1つ解説していく。
①医薬品の情報提供
MRであれば自社医薬品しか紹介出来ない。
しかしMSであればメーカーの垣根を越えて情報提供する事が出来るので医者にとってより良い薬を提案出来る。
理論上はその通りだと思う。
しかし医学者が納得するほどの知識を持っているMSってどれくらいいるだろうか?
製品コールをしてくれるMSは多いと思うが製品コールで売り上げを稼ぐ時代は終わった。
そもそもMSは勤務医と面会しない時点で情報提供ができていない。
②医薬品の価格交渉
製品コールで売り上げを稼ぐ時代が終わったように価格交渉をして値引きしないと採用されない医薬品の時代は終わっている。
今後、毎年の薬価改定で値引きで卸している薬は薬価を一気に下げられて利益率が悪くなる。
価格の交渉をしないと採用されない医薬品の価値は低い。
納入価格の決定なオンラインで十分でしょう。
③医薬品の販売、納品
サザエさんの三河屋のように訪問して「今日の注文ありますか?」なんて商売は昭和の話でしょう。
今は令和です。
そして、今回のポイントの「納品」
今までは薬機法等の規制で医薬品を運べる会社が限定されていた。
しかしヤマトがメディカル製品物流にも対応出来る環境を整えている。
このようになると今まで卸が対応していた医薬品の納品も運送業界が運ぶ事になる。
数字で見るとMR不要論以上にMS不要論が進んでいる。
MSの3つの業務がほぼ機能していないと紹介してきたが事実、MSの人数も着実に減少してきている。
こちらは日本医薬品卸売業連合会が示しているMSの人口推移です。
2004年以降毎年、一度も増える年なく減り続けている。
またMSの人口が減っているのに反して配送員の人口が増えている。
冒頭に紹介した通り医薬品卸最大手のメディセオがMSの10%を配送員に異動させている。
こちらはメディセオのHPから引用した社員の構成比率を示しているグラフです。
メディセオにおいてはMSの人数と配送員の人数がほぼ同数になりつつある。
そして今後、運送業界が医薬品配送に本格参入してきた時にMSという職種がどれくらい残っているだろうか。
ヤマトが医薬品配送を開始。毎年着実に減少しているMSの存在意義を考えるのまとめ
今回のヤマトの業務としては薬局と患者との間の医薬品配送の話。
しかし今後、メーカーと医療機関の間の医薬品配送に運送業界が本格参入してきた時に医薬品卸の役割がどうなってしまうのか?
MSは3つのメインの業務がある。
・医薬品の情報提供
・医薬品の価格交渉
・医薬品の販売、納品
先日、運送業界が本格参入してきた時にMSの存在意義は何だろうと発信した時に「価格交渉がある」と大きな声で絡んできた方がいる。
医療業界がどのように変化していっているのか全く理解されていない、お花畑さんだった。
「MRの存在意義は製品コールだ」と言っている内容は同程度。
医薬品卸、MSも今後は本当に厳しい時代に入ってくると思う。
「製品コール出来ます!」「忘年会の司会できます!」というMRが絶滅に進むように、「値引きの%のコントロールが上手です」「毎日訪問して発注の確認してます」などというMSは淘汰されていくんだと思う。
現にアルフレッサはヤマトと提携を開始したし、メディセオは全MSの10%を配送員に左遷している。
MRにとっても同じ事だと思う。
このまま過去のやり方にすがっていても淘汰されてしまう。
自分の武器を持つ必要がありますね。
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