みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
先日、大きく報道されましたね。
医薬品の4大卸(メディセオ、アルフレッサ、スズケン、東邦薬品)の談合疑惑。
医薬卸、一括受注悪用か 談合疑い4社、シェア9割 公取委「生活影響も」(産経新聞)
MRの卸訪問が禁止されたり、多少なりとも私たちの仕事にも影響を及ぼしている事でしょう。
今の段階では談合をして独占禁止法を犯したと確定した訳ではないけど報道されていからかなりの時間が経つけど公式発表をせずに否定も肯定もしない現状を見ると結果はある程度想定出来ると思う。
今日はこの事案を各社の企業理念と照らし合わせながら考えてみたいと思います。
医薬品卸が談合して独占禁止法違反をした事で国民への影響は?
談合をして独占禁止法を犯す事はどの業界でも、あってはならない話。
その中でも医薬品の談合はかなり悪質だと思う。
医療用医薬品の値段は国が薬価として定めている。
この薬価は2年に一回のペースで「市場実勢価格」をもとに薬価が改定される。
具体的に例えを示すとこうなります。
胃薬の「りんご錠」の薬価は100円。
卸から納入している実勢価格価格は2割引の80円。
この事実を基に実勢価格が2割引でいけてるのなら、次回の薬価改定で「りんご錠」の新薬価は80円にしようという計算になる。
結果、胃の痛みに日々苦しむ患者さんの負担が薬価改定によって軽減されます。
これを納入価格を卸で談合して各社の利益確保に走ったって話。
本来なら、もっと市場実勢価格が下がる事によって薬価も下がり患者の負担が少なくなるというサイクルを卸が法律を犯して利益の優先した。
病気に苦しむ患者から、金をむしり取って利益に走ったって事でしょう。
談合疑惑の卸の企業理念を今回の出来事と照らし合わすと滑稽に見える。
この談合によって4大卸は病気に苦しむ患者から結果的に金を巻き上げていた事になる。
その4大卸の企業理念はこんな感じ。
メディセオ「流通価値の創造を通じて人々の健康と社会の発展に貢献します。」
アルフレッサ「すべての人にいきいきとした生活を創造しお届けします。」
スズケン「すべての人々の笑顔あふれる豊かな生活に貢献し続けます。」
東邦薬品「全ては健康を願う人々のために。」
だって。
各社、綺麗な言葉を並べていますが、やっている事は病に苦しむ患者から金を騙し取っているような事をしている。
各社の理念にある「笑顔」「健康」「豊かな生活」の対象は患者ではなく、自社の社員もっと言えば談合に関与でした一部の社員が対象なんだと思う。
末端で日々、数字に振り回されているMSもある意味被害者かもしれない。
医薬品卸4社の談合疑惑などの会社の不祥事がある度に各社の企業理念を改めて見てしまう話のまとめ
以前、何かの記事かブログで、就職活動する時には会社の企業理念を確認する事が大事と書いている人がいた。
これは私は全く持って意味のない話だと思う。
HPに記載している企業理念なんて綺麗事を書いているに決まっているでしょう。
今回の談合疑惑のある4社が今後、企業理念を書き換えて
「患者を騙して利益確保を第一に経営する。」
なんて記載には絶対にならない。
卸だけに限った話ではない。
製薬会社だって過去、データを改竄したり、適応が無い疾患でも効果があるような営業活動をして、医者と患者を騙して利益を取っていた。
これらの会社の企業理念は「患者さんの為に」のような言葉が並んでいる。
いずれにしろ、今回の4大卸の談合疑惑は他業界よりも悪質性は間違いなく高い。
市場実勢価格を反映して薬価を決める制度を根底から覆している。
刑事事件まで発展させて、多くの逮捕者が出て当然の内容だと思う。
ちなみに2019年12月10日現在では談合をして独占禁止法を犯したと確定した訳ではない。
もし仮に結果、談合がなければ修正謝罪記事をしっかり書きます。
が、もしそうであれば、なぜ報道されて2週間何も発表がないのだろう。
こんな事いずれ告発されたりバレる日が来るのは時間の問題だったはず。なぜこんな事を。現場のMSも中には嫌で仕方がなかったでしょう。卸も利益率がもっと薄くなるので経営がより苦しくなってなくなる会社もあると思います。薬局も採算が合わなく閉局したりチェーン薬局に身売りしたり大変な世の中になりそうですね。
ゆうさん
コメントありがとうございます。
本当ですよね。
こんな犯罪バレない訳ないでしょう。
会社の上層部って馬鹿なんだと思う。
こんな判断が出来ないんだから終わっているわよね。
馬鹿な人間でも上層部に上りつめる事が出来るのか?
上層部にあがると、馬鹿になるのか?
いずれにしろ馬鹿である事に間違いはないんだと思います。
私が勤務している薬局でも独法 地域医療機能推進機構と同等の事が起こりました
4社の内3社が1円も違わない見積もりを提示し一社のみが何円か安く見積もる提示を
2500種類の医薬品で2000種類ほどがそういった方法です
結果前回薬価改定時の納入価より率でなく実質価格額が値増しになりました
要するにこれは全国的に行われていたことだと推察されます
政府は医薬品の流通改善ガイドラインを示し適正価格での購入を医療機関に提示しました
が何も医薬品卸に談合しても良いですよ。とは言ってないはず
ただ医療機関に医薬品の利益圧縮をする結果をもたらせた以上医療機関側は
うま味のない医薬品ならば兎に角経費率を下げる為に出来るだけ安いジェネリック
の使用を積極的に推進する必要があります(政府のGE推進の思惑通り)
強いては医薬品卸は安いGEでも配達経費は同じであるために利益ダウンに伴う益々の
経営悪化をもたらすであろうと…
馬鹿な経営者とありますが場当たり的にその場しのぎのやり方で社員の将来や
会社の行く末を全く無視したやり方だと思います
こんな流通卸なら大手運送会社と合弁会社を設立してデリバリー専門の会社にすれば
いいと考えます
医療に何も貢献出来ていません 商品管理やスピードも製薬会社からの直通の方が
クリーンだと考えます
大手4社が何を考え全国の子会社に発信したか予想はつきますが
全くもって安易で拙速で我田引水な方法だった
やもりさん
100%同感します。
・医薬品卸の存在意義
・社会の闇の深さ
私は真実や現実が見えた時に、その企業が掲げている企業理念を見てギャップを楽しむという趣味があります。