みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
本日のRISFAXで面白い記事が掲載されていたね。
「セルジーンMRが未払い残業代を求めて提訴」
主張に正当性がありそうだけど、なかなか難しい訴訟になりそうなので今日は素人目線で色々と考えていきますね。
セルジーンMRが未払い残業代を求めて提訴の内容
RISFAXによるとセルジーンMRが会社を相手取り未払い賃金を求めて訴訟を起こしたみたいよ。
訴状によると、セルジーンは事業外みなし労働時間制を根拠に1日あたり労働時間を8時間と定義しているが、多発性骨髄腫治療薬の緊急問い合わせが24時間365日くる可能性があるので8時間以上の労働をしているから不足分の残業代を求めるって内容。
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9月25日の記事に掲載されているわ。
きっと現役MRの皆さんであれば会社がRISFAXと契約しているのでログインすれば無料で最後まで閲覧する事が出来るでしょう。
そもそも事業外みなし労働時間制ってどんな勤務体系なんだっけ?
セルジーンだけでなく、多くの製薬会社に勤めるMRが事業外みなし労働時間制で勤務しているでしょう。
この「事業外みなし労働時間制」ってどんな制度なんだろう。
知っていそうで知らない制度について改めて整理してみます。
「みなし労働」とはあらかじめ規定した時間分、働いたとみなす労働体系。
その「みなし労働」の定義の中にある「事業外みなし労働時間制」とは
営業職など会社外で仕事をしていて、管理者が正確な労働時間を把握する事が難しい時に導入される勤務体系。
会社は対象者に実労働時間に拘らず決められた時間分だけ働いたとみなす制度よ。
ただ事業外みなし労働時間制下であっても、会社が明確に指示をしたり事前に規定された時間配分などがあるケースには時間外賃金が発生する。
なので講演会の運営という明確な指示があり、事前に役割分担表に自分の名前が記載されている場合では事業外みなし労働時間制のMRであっても時間外手当が発生している。
会社によっては事前に想定時間外勤務手当を一律で支給している企業や、講演会の運営は管理職のみで実施してDrのフォローは、みなし労働の範囲内で任意でやればっていう乱暴な会社も存在する。
MRは顧客の緊急対応に備える事は致し方ないと思っていた
今回のセルジーンのケースでは、会社は事業外みなし労働時間制を8時間で想定していた。
しかし実際は24時間、365日、顧客から問い合わせがあるのが現状で、会社はそれを把握してMRに対応させていただんだから、事業外みなし労働時間制であっても時間外賃金が発生すると主張している。
言っている意味は良く分かる。
でもMRってそういう仕事だと思っていた。
私は土日でもDrから連絡が来るかもしれないから携帯を持ち歩くわ。
講演会の打ち合わせの相談や講演スライドの事前提出の対応などで致し方なく土日にPC対応をする事がある。
特に有給休暇を取っていても平日だからバンバン連絡来るけど可能な限り対応しているわ。
今回の提訴したセルジーンMRもそうだけど実際に緊急対応をした時間は1ヶ月で何時間あるかがポイントだと思う。
後は勤務中の実働時間が会社の事前に想定している8時間を満たしているか。
「MRは待つのも仕事」と表現する人がいるけど、アポの時間まで、仮眠して待っていても、ネットサーフィンして待っていても、携帯でツムツムして待っていても、コンビニで立ち読みして待っていても労働時間と定義するのは難しい部分があると思う。
私は有名大学病院を担当しているので年間30回くらい講演会の随行があって、普通のMRよりも時間外労働が多いと思うけど労働基準法に定められている1日8時間、週40時間も実際は働いているとは思えない。
現に財務相はMRは無駄な時間が多いと指摘しているもんね。
財務省にMRが楽な仕事ってバレているわよ
セルジーンMRの残業代未払い訴訟!MRのみなし労働制を考えるのまとめ
セルジーンMRが土日も顧客の緊急対応をする事があるんだから、その分の未払い時間外賃金を払いなさいという訴訟を起こしました。
MRは土日であってもDrの急な依頼ごとや問い合わせに対応するのは仕方ないって思っていた。
でも仕方ないって考える事がおかしくて、働き方改革の考えの中では当然の主張なのかもしれない。
この訴訟がどのような結果になっても私は労働基準法で定められている1日8時間勤務、週40時間勤務は満たしていないので私が訴訟を起こす事はないわ。