みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
今年の4月から始まる高度プロフェッショナル制度ってご存知??
政府が推進している「働き方改革」から出てきた制度よ。
詳細を勉強したい方は厚生労働省のサイトで確認してみてね。
今日はこの高度プロフェッショナル制度が製薬会社に及ぼす影響について考えてきたいと思います。
厚生労働省が推進している高度プロフェッショナル制度とは
専門性の高い仕事かつ年収1075万円以上の労働者に対して勤務時間・労働時間という概念を撤廃して成果だけを求めて働く制度よ。
専門性の高い職業とは
- 金融商品の開発業務・ディーリング業務
- アナリストの業務(企業・市場などの高度な分析業務)
- コンサルタントの業務(事業・業務の企画運営に関する高度な考案または助言の業務)
- 研究開発業務
これらの仕事に従事している人達は労働基準法は適応されず結果(成果)以外のも物は求めませんって制度。
良い言い方をすれば
・出勤も休暇も自由に選択できる。
・勤務時間という概念がないのて、帰りたくなったら帰る。
・成果さえ出し続ければ出勤も必要ないし、労働も必要ない。
悪い言い方をすれば
・結果が全てなので、成果が出ない時には休みなく働き続けなければならない。
・「高度プロフェッショナル制度」は「残業0制度」とも言われている。
・労働基準法が適応されないので、成果が運悪く出ない人の中からは過労死が出てくると言われている。
製薬会社の中で言えば「研究開発業務」に従事する人は該当するでしょうね。
「コンサルタント業務(高度な考案または助言の業務)」は医学者に対して薬剤の専門的な紹介をするMRは該当するでしょうか?
高度プロフェッショナル制度が製薬会社に与える影響は?
MRの定義はこちら
「自社の医療用医薬品を中心とした医薬情報を医療関係者(医師、歯科医師、薬剤師、看護師など)に提供し、医薬品の適正な使用と普及を図ること。使用された医薬品の有効性や安全性情報を医療の現場から収集して報告すること。そして医療現場から得られた情報を正しい形で医療関係者にフィードバック(伝達)することを主な業務とする」by MR認定センターより
この文言を見ると専門的なコンサルティング業務に該当しそうよね。
しかも年収1075万円なんて、ある程度の規模の会社に勤めている40代のヒラMRでも貰う年収でしょ。
でもね、MRは該当しないんだって。
オンコロジーなどの専門MRやMSLなども対象外みたいよ。
製薬会社で対象になるのは、やはり「研究開発業務」に従事している社員だけみたい。
特に研究開発の中でも、偉い人(責任者)だけが対象になるみたいよ。
研究開発には統計の専門家や医者などもいるし、どこからが「偉い人」に該当するかなどは今の段階では明確になっていないので各製薬会社が個別に厚生労働省と確認を取る必要があるみたいよ。
MRのみなさんは「高度プロフェッショナル制度」に該当した方が良かったかしら?
MRのみなし労働と高度プロフェッショナル制度の違いって何だろう?
今のMRの働き方って「みなし労働」でしょ。
みなし労働だから夜遅くまで病院に訪問していても時間外手当は出ない。
早朝の卸訪問しても時間外が出ない。
この「みなし労働」の働き方と「高度プロフェッショナル制度」って一見、同じに見えませんか?
ざっくり言えば違いはこんな感じ
MRのような、みなし労働は「労働基準法」で守られているというのが大きなポイントよね。
労働基準法があるので週に1回以上の休暇が必要だったり業務指示が明確にある時の休日勤務や時間外勤務は手当が支給される。
高度プロフェッショナルは労働基準法が適応されないので、自由が多いが時には超激務になりかねないリスクもある。
まとめ
今年の4月から高度プロフェッショナル制度が始まるわよ。
MRは所詮、専門的な職業とは見なされていないので、この制度は対象外。
この制度は、どのような結果をもたらすのか賛否両論よね。
製薬会社の「研究開発」なんて、なかなか目に見える成果は確認しづらい。
でも労働基準法に守られる事なく成果(結果)の追求だけをされたら、生真面目な日本人では確かに責任を感じて長時間労働などの要因になりかねないと感じるわ。
個人的にはMRは高度プロフェッショナル制度は適応されない事が一番良いと思うわ。
今のMRの労働環境はめちゃくちゃ楽で自由で良いでしょ。
これ以上の自由を求める必要はないと思う。
MRの成果って販売実績になるでしょ。
販売実績なんて施設特性が多くのファクターになるので、この制度で「それしか見ません」ってなったら、たまったもんじゃない。