みなさん、こんにちわ。
現役オンコロジー(抗がん剤)MRのゆってぃーよ。
癌治療をしている医者が癌になったら、どのような治療をするのかをアンケートした結果が発表になったわ。
とても興味深く感慨深い結果であったから、今日はそれについて書いていくわね。
そもそも癌の重症度分類とは
癌の種類によって異なるけど、基本的にはステージ0〜ステージ4の5段階に分けられているわ。
数字が大きくなると癌が進行している事を表していてステージ4が最も進行した癌って事よ。
ステージ4は癌の種類にもよって違うけど、基本的には「治癒・切除不能」と表される事が多く、癌が原発巣から転移して他の臓器も癌化してしまっている状態をいうのよ。
ステージ4まで進行してしまうと、切除をする手術が出来ないので基本的には抗がん剤を投与して延命措置を図るのが通常の治療よね。
手術の補助的に使うケースもあるけれども、基本的には抗がん剤を投与するって事はステージ4の進行癌患者に対して延命目的で投与するって事よ。
なのでステージ4で抗がん剤が投与されたって事は癌が治る事が無くて少しでも長生きする為の措置って思う事が正しいと思うの。
癌治療をしている医者がステージ4の癌に罹患したらどのような治療を選択するか
日頃、抗がん剤を患者さんに投与している医者が最も進行したステージ4の癌に罹患したら、どのような治療を選択すると思う?
当然、患者さんに実施しているような抗がん剤治療を選択すると思うでしょ。
でもね。
違うのよ。
2018年の1月下旬にAREAが医師専用コミュニティーサイト「MedPeer(メドピア)」に依頼して実施したアンケートよ。
アンケートの対象は癌治療をしている現役医師20代〜60代まで全国の男女553人対象に実施。
どのような癌であっても、一番選択するのは緩和ケアよ。
緩和ケアとは、癌を叩く治療ではなくて癌から発生する痛みを和らげたり心のケアをする治療の事よ。
抗がん剤を選択するのは平均20%、5人のうち1人だけって結果よ。
この結果をどう考えますか?
癌種によってはステージ4でも抗がん剤が劇的に効くケースがある
最近の抗がん剤は劇的な効果を発揮する薬剤も出てきているのでステージ4でもチャレンジする価値はあるかもしれないわよね。
担当している先生の患者さんでもステージ4と診断されてから5年経過しても未だに元気に自分で車を運転して抗がん剤を外来に打ちにきている患者さんがいるそうよ。
大腸癌や乳癌なんかは新薬のおかげもあって生存期間が年々、長くなってきているわ。
そんな事は医者は100も承知で、それでも抗がん剤治療は5人に1人しか受けずに、一番選択する治療が緩和ケアって事がとても興味深い結果なのよね。
治らないのであれば高額で毒性の強い抗がん剤はやりたくないってのが医者の本音かも
抗がん剤ってとにかく高いのよ。
最近の新薬なんて組み合わせで使用する事が多いから、月の薬剤費だけでも100万円を超えることなんて当たり前にあるわ。
高額療養費制度があるとは言え負担は大きいわよ。
※厚生労働省HP
年収400万円の人は8万円/月を払うの厳しいと思わない?
多数該当で半減されたりもするけれども2年、3年という期間、払い続けるのは大変よね。
後は抗がん剤で少し長生きが出来ても、その生きている期間に副作用に悩まさられ続けるのは辛いと考えている医者も多そうよね。
抗がん剤ってほぼ100%副作用が発現するのよ。
抗がん剤の副作用と言えば、脱毛や吐き気などが取り上げられがちだけど、それだけではないのよね。
痺れや疲労感、下痢や味覚障害、皮膚障害等々、辛い副作用がたくさん待っているのよね。
その副作用に悩まされるくらいであれば、緩和ケアを選択したいって気持ちは癌治療を日々している医者なら当然の選択かもしれないわね。
まとめ
日々、癌治療をしている医者がステージ4の癌になったら選択する治療は緩和が一番多い。
目の前の癌患者さんを日々診ている医者が緩和ケアを選択するんだから感慨深いわよね。
抗がん剤は癌患者さんにとって必ず実施しなければならない治療ではないって事よね。
患者さんが何を望んでいるのか?そこをしっかりと医者と話し込めるMRが1番優秀なMRだと思うわ。