みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
先日の日刊薬業の記事
外資が相次ぎ営業所全廃、7月からサノフィも GSK、ノバルティス、AZに続き今後さらに拡大か(日刊薬業)
外資系企業を中心に営業所の全廃が進んでいる。
そもそも営業所がなくなるとどうなるのか?
今日は営業所が廃止される経緯と近未来について考えていきたい。
GSK、ノバルティス、AZ、サノフィと大手製薬会社が続々と営業所廃止を実行
日刊薬業の記事をざっくりまとめるとこんな感じだ。
・2019年GSKが全国の営業所を閉鎖した。
・2020年ノバルティスが全国の営業所を閉鎖した。
・2021年アストラゼネカが全国の営業所を閉鎖した。
・2021年サノフィが全国の営業所を閉鎖した。
閉鎖した理由としては各社、色々なコメントを表明している。
・働き方改革の観点で直行直帰を基本としているから。
・移動時間を圧縮して医師との面会時間を拡充する為。
基本的には各社はコロナに関係なく以前より検討していたとの事。
公式なコメントは無いけれども想像するに営業所全廃は、上記の理由に加えて2つの意図もあると感じる。
・営業所固定費(家賃、光熱費、税金、事務員の人件費等)の削減
・MR減少を更に進めるので既存の広さや営業所数はいらない。
営業所が全廃されれば移動時間や無駄絡みが無くなるメリットがある。
至極、当たり前の話だが内勤はどこであっても出来る。
なので、わざわざ会社に出勤して内勤をするのは移動時間のロスになる。
今までは営業所の近くに住むMRが多かったが営業所に行く必要がなくなれば担当施設の近くに住めるので、更に移動時間の削減にもつながる。
また会社で内勤をする事による無駄絡みが無くなる事も大きな利点だと感じる。
営業所で内勤をしている際によくあるケース。
所長ちゃんなど他の人達に急に仕事をふられる。
自分で調べもせずに、やり方を聞いてきたり話しかけてきて人の時間を奪うMR。
純粋に自分が暇だからといって無駄話をひたすらしてくるMR。
このような無駄絡みが営業所で内勤をしていると往々にして起こりうる。
このように移動時間削減、他人に時間を搾取されないという点では営業所がなくなる事はメリットが大きいと感じる。
そして、もちろんメリットがある反面、デメリットも存在する。
営業所全廃によって資材管理、内勤スペース、コミュニケーションは工夫が必要になる。
今のコロナの状況でMRの皆さんも実感している事ではないか。
私はコロナ前より営業所が存在しない会社に勤めていた経験があるので強く感じる。
営業所がなくなれば資材管理は全て自宅でしなければならない。
文献やリーフレットは当然として講演会セット、台車、プロジェクター、スクリーン、研修テキスト等、かなりの量になる。
また自宅が広く部屋数も多ければ問題ないが、例えば1LDKに住み夫婦でMRをしていたら在宅勤務のWeb会議はかなり大変でしょう。
また、メリットで無駄絡みが無くなると紹介したけれども、逆にコミュニケーションが薄くなり特に新人MRや転職組みは弊害が生じやすくなる。
新しく入ってきた人は「分からない事が分からない。」という事も多々あり、目の前に話が出来る人がいてくれればそれだけで有難い。
今後は受け身ではなく主体的に行動出ないと仕事がより進みづらくなる。
受け身のままのMRは加速度的に取り残されていくでしょう。
新人をみんなで育てるとう風土はなくなり、新人であっても前のめりに行動できないと取り残される時代に突入していくと感じる。
営業所が無くなる事はMRにとって良いことか悪いことか考える話のまとめ
外資を中心に営業所全廃が進んているが、これか今後もっと広がっていくと思う。
個人的には営業所の全廃は合理的だし、仕事を効率的に捌けるので良いと感じる。
しかし、私が新人MR時代を思い返すと、朝も夜も営業所に行けば誰かがいて、コミュニケーションが取りやすい環境はありがたかった。
そのような意味でも、やはり最近、入社する人達は高いレベルが求められるんだと思う。