みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
私はMRをしていて3つの小さなこだわりがある。
それはきっと、興味のない人からしたら「はっ?ただの自己満足でしょ。」と思うでしょう。
しかし、長年MRをしていると年に1〜2回、私の小さなこだわりに気付いてくれて喜んでくれる医者がいる。
今日は、そんな私の自己満足ワードについて解説していきます。
「ありがとうございます。」だけでは絶対に言わない。
「ありがとうございます。」を言わない訳ではない。
何について「ありがとう」と言っているのかを明確にする事を意識している。
例えばこんなシーンを考えてほしい。
面会した先生から「この前、ゆってぃーさんの担当の薬を処方したよ。」
私が言う返事は「教えてくれて、ありがとうございます。」
使ってくれた事を喜んでいる訳ではない。
教えてくれた事が嬉しいんだ。
特に、私が担当している薬剤は抗がん剤なので、処方したって事は、悲しい事に進行癌の患者さんがいたって事になる。
究極を言えば抗がん剤を必要としない世界が最も幸せなはずだ。
「ありがとう」だけでは進行癌の患者さんがいた事が「嬉しい、喜び」と捉えられかねないと思っている。
だから「教えてくれて」という言葉を必ず添える。
もう1つの「ありがとう」も紹介します。
面会最後やメールの文面最後に「宜しくお願いします。」は絶対に言わない。
みなさんは、先生との面会最後に何て言ってお別れしますか?
同僚であれば、「お疲れ様でした。」で良いが顧客であればそうはいかない。
その中でよく聞くフレーズ「宜しくお願い致します。」
何に対して「宜しくお願い」なのか?
このお別れのフレーズ前に製品の紹介をしているのであれば自社医薬品に対して「宜しくお願い」とプレッシャーを掛けられていると感じないか?
「薬の紹介したんだから、その薬を宜しくね」って後味悪くないか?
医薬品は、MRから「宜しく」と言われて処方するものではない。
患者にとって最良の薬剤を医学者が総合的に判断して処方するものだ。
だからこそ、私は面会最後に「宜しくお願いします。」とは絶対に言わない。
「ご面会いただきまして、ありがとうございました。」
「宜しく」とプレッシャーを掛けられて面会が終わるのと「ありがとう」と言われて面会が終わるのでは後味が全然違う。
「患者さんにとって、より良い治療になる事を本当に願ってます。」
メールでも面会でも、患者さんの話になった時には100%、この言葉を言う事にしている。
「患者さんにとって、より良い治療になる事を本当に願っています。」
胡散臭い言葉に聞こえるな〜と感じるかもしれないが、患者さんが薬剤を服用するという事は、藁にもすがる思いで治療をしているはずだ。
だったか、しっかり言葉にして、治療を応援するべきだ。
今日、面会した医者からも「そう言ってくれてありがとう。」と共感してもらった。
MRは、患者さんの顔が見えないから感情が湧きづらいが、医者は治療を開始するまでに患者と何度も話をする。
癌患者であれば診察中に「どうにか助けてください。」「死にたくないです」と言われる事もあるでしょう。
家族が泣きじゃくりながら助けを乞う事もあるでしょう。
その過程の上に薬物投与があるのだから、絶対に声に出して治療を応援するべきだと思う。
私がMRとしてDrと話す時に心掛けている3つの言葉のまとめ
私が大切にしている3つの言葉
「教えてくれて、ありがとうございます。」
「ご面会してくて、ありがとうございます。」
「患者さんにとって、より良い治療になる事を本当に願っています。」
口が裂けてもこんな愚言は言わない。
「処方してくれてありがとうございます。」
「自社製品を宜しくお願いします。」
製薬会社でMRをしている以上、自社品の売上に魂を売っているが、そこまでのクズ人間になりたくない。
いつもためになる内容を配信して頂き、ありがとうございます。ゆってぃーさんの姿勢とか考え方に、完全に同意でした。
私も、忙しい中で時間を作って下さってすごく感謝している事を伝えますし、処方された時には治療に役に立てたことが嬉しい事、患者さんが良くなる事を心から願っている事をしっかり伝えるようにしています。コロナ禍でメールで送ることも多いので、後で見返すと少し大袈裟すぎた表現かなと思うこともありますが笑
相手の立場に立って考える事、立ち振る舞う事も大事ですが、なによりも大事なのは本心でそう感じているかどうかだと思っています。
心からそう思えずに仕事としてやっているという方は、今後MRとしては厳しいのかなとと思いますね。
コメントありがとうございます。
そしてtomoさんが優秀なMRである事がよくわかりました。
売上至上主義は絶対に間違っているが営利企業の社員として働いている役割もあると感じています。
その意味では、本社や上層部のイカれた売上市場主義を現場で噛み砕いて取り組むのが正解なんだと感じています。
その中で、会社の間違った方針を鵜呑みにしてしまうMRが一定数存在する事が、ある意味可哀想と感じています。