みなさん、こんんちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
昔は何でもアリだったからMRという仕事はブラックという人も多かった。
私がMRになりたての頃は接待はじゃぶじゃぶできたし、説明会では手作りスライドが当たり前だった。
当時、ある中小病院で私が担当しているA薬剤と他社のB薬剤のディベートを院内会議室で実施するという事があった。
両社ともに自社品の優位性を示す資料を手作りしてプレゼンした。
思いっきり会社ぐるみで他社品の誹謗や、自社品のサイドエフェクトデータをあたかも臨床でも感じられるような資料を思いっきり手作りで作成してディベートに挑んだ。
今となっては絶対に出来ない行為だと思うけれども、先生からしたら面白い企画だったと思う。
競合会社同士が同じ場所で、他社品を叩き自社品を訴求する。
この病院は、今は当然していないけど、当時は担当したくない病院として有名だった。
そして医者から好評だった説明会には、このディベートの他に学会フィードバック説明会もある。
今日は、学会フィードバック説明会について思い返して行こうと思う。
学会直後に発表資料を加工して医局説明会をやっていた。
今では絶対出来ない説明会でしょう。
ASCOやESMOなどの国際学会だと、HPからスライドとして落とせる資料もある。
また国内の学会にしても会場で撮影して資料を入手する。
これら学会で発表になった最新のデータをまとめて各病院で説明会をやっていた。
学会発表されたデータというのは当然、まだ論文化される前の生データ。
学会に参加しなければ知りうる事が出来ない話をMRが医局で説明会として実施していたので、めちゃくちゃ顧客ニーズの高い説明会だった。
しかしながら、著作権などあったもんじゃない。
当時であっても、禁止されるべき内容だったと思うが、学術担当からスライドをもらっていたので会社ぐるみでやっていた。
今はご存知、医療用医薬品の広告活動監視モニターがあるのでこのような説明会は一切出来ない。
逆に今は全く面白みのない説明会しか出来ない。
昔は何でもアリだったけど今は、逆に出来る事がめちゃくちゃ限られている。
弊社はそもそも説明会用PPTは存在しない。
iPadに説明会用スライドがアップされている専用アプリがあって、そこの中にあるスライドしか使えないルールになっている。
ちなみに、このアプリに入っているスライドの試験は何年の前に発表された今更感あるものしかない。
半年毎に同じ医局で説明会を実施しても、前回と全く同じ内容になってしまうというのが関の山だ。
新発売された薬剤の説明会以外では、ほぼ医療者側のニーズを満たす説明会は出来なくなってしまった。
昔は学会直後の医局説明会は大盛り上がりだった話のまとめ
昔が良かったと言いたい訳ではない。
学会発表の資料を勝手に使ってMRが説明会をする行為は著作権上も、確立したエビデンスという観点でもリスクでしかない。
と、思う反面このような学会フィードバック説明会は先生達からは大好評だ。
今は医療用医薬品の広告活動監視モニターに怯える製薬会社は、このような説明会を一切許していない。
それどころか、全く新みもない数年前のもう見飽きたデータしか紹介出来ない有り様だ。
もうちょっと、どうにかならないものなか。