みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
3月頃からMR活動自粛が始まって5ヶ月くらい経過しましたね。
3月4月頃はMRも医者も「Web面談なんて絶対やりたくない。」と言っていた。
しかし6月7月くらいになると医者側もMRのWeb面談の受け入れ状態が良くなってきた。
そんな中、ミクスが面白い記事を書きました。
オンライン診療を経験した医師の4割超 MRとのリモート面談に抵抗なく MCI調べ(ミクスオンライン)
Web面談に抵抗を示さない医者が増えているのは事実だと思うし、私も実感する。
でも色々を感じる事があったので今日はそれについて書いていきますね。
「医者にMRとのWeb面談に抵抗があるか」という調査をした概要
MCIという医薬品マーケティング支援会社が5012人の医者に調査した結果。
オンライン診療経験のある40%以上の医者がMRとのWeb面談に抵抗がないと回答。
一見、これを見ると「結構多いな〜」って感じるのではないか。
では5012人のうち何人が抵抗ないと回答しているか考える。
全体は5012人
オンライン診療をしている医者は8%(401人)
オンライン診療をしている医者のうち「MRのWeb面談に抵抗がない」と回答したのは全体401人の42.8%(171人)
と言う事で5012人にアンケートして「抵抗がない」と回答したのは171人。
オンライン診療をしていない医者は92%(4611人)
オンライン診療をしていない医者のうち「MRのWeb面談に抵抗がない」と回答したのは全体4611人の17.2%(784人)
オンライン診療の有無に問わず「MRのWeb面談に抵抗がない」医者は171人+784人=955人
全体から見れば19%という結果。
40%という数字に引っ張られがちだが実際はその半分以下の19%という結果。
さらにMRのWeb面談に抵抗がないと回答した955人の内訳として「利用したい」と「やや利用したい」の合算でありその比率が分からない。
通常時は嫌だけど、新発売や重大な副作用の追加などMRから説明を求める時であれば、利用したいと回答している医者も含まれているはず。
なので実際は更に少ない人数になると思う。
タイトルに嘘はないけど、少し誤解を招く表現ですよね。
MRの販売情報提供ガイドライン的に言えば「誤解を招く不適切な表現」でしょうね。
今日はミクスの内容に文句が言いたいわけではありません。
今後、MRのWeb面談に抵抗を示さない医者が増える可能性はミクスが言うように高いと思う。
もう少し踏み込んで考えてみたい。
今後はMRのWeb面談に抵抗が少ない医者は増えてくると思う。でもね、
ミクスの記事のようにオンライン診療が今後は加速度的に進むと思うので、それに伴いWebで人と話をする事に抵抗が減ってくる事は予測できる。
また学会もオンライン化されているので学会に参加する医者にとってもWeb面談には慣れてくるでしょう。
医局カンファなどをWebで繋ぐケースも多いと聞いたので、そのような環境変化に伴ってWeb面談に対して抵抗がなくなっていく事は容易に考えられる。
でもね、このような環境に慣れてWeb面談を仕事で使っている医者であっても「MRとのWeb面談は嫌」という意見が根強くあるのも確か。
診察や学会活動でWebを使っていても「可能なら使いたくない」と思っている医者は多い。
表情が読み取れずらいから話ずらい
カメラに顔が映るのが嫌
Web面談だと指定の時間に繋げないといけない強迫感が嫌(対面面談なら少しくらいなら待たせても平気だけど。。。)
このようにWeb面談の利点を理解しているけど、それでもMRとはWeb面談しないと考えている医者は今後もWeb面談は難しいと思う。
今後は一定の割合で今までMRと面談していたけど今後はMRと面談しない医者も出てくる。
過去にこんな調査もありましたよね。
MR訪問自粛も医療現場は「何も困ってない」ってRISFAXさんが教えてくれた話
今の世の中、情報が欲しければ自分で入手する方法はいくらでもある。
「MRとWeb面談するくらいなら自分で調べる」と考える医者も出てくると思う。
なので活動出来る医者の数は絶対的に今後は減少してくるでしょう。
しかし0人にはならない。
それは「MRがいると便利だ」と考えている医者も多いから。
「MRが便利」という事を知っている医者であればWeb面談は嫌でも、電話やメールまた病院外の場所で時間を作ってくれるケースが多い。
オンライン診療経験がある医者の40%以上がMRのWeb面談に抵抗がない調査結果を考えるのまとめ
「オンライン診療経験がある医者の40%以上がMRのWeb面談に抵抗がない」と書かれると結構多いと誤解を招く。
実際に数字に考えてみると
全体5012人のうちオンライン診療をしている8%(401人)のうち抵抗がない医師は42.8%(171人)、そしてオンライン診療をしていない92%(4611人)のうち抵抗がない医師は17.2%(784人)、合計すると5012人中955人(19%)という結果
全体を分母で考えたら19%なのでタイトルの40%の半数以下という数字。
5人に打診して4人に断られるのが実情。
これはMRからの情報を欲する機会が多い専門領域の薬剤であればもっと多いでしょう。
逆に製品コールを仕事の主軸においている生活習慣病薬はもっと厳しい結果になると思う。
コロナ長期化を予想される中で、今後は双方間でコミュニケーションが取れる医者は減っていくのでMRの活動範囲が狭くなっていくでしょう。
今回のミクス記事を否定したい訳ではない。
「今後はMRとのWeb面談に抵抗がない医者が増えてくる。だから、Web面談なんて無理だと初めから諦めるのではなく、やれる事からやっていこう。そしたら道が開かれるかもしれない。」
ミクスはこのような事を読者に伝えたいのであれば私は同じ意見です。
いつも楽しく拝見しています。
今回のミクスの記事、オンライン診療してない人で、web面談に抵抗ない人は17.2%で20ポイントの差がついている、と書いてあるので決して3.4%しかいないわけじゃないですよー
MSLさん
ご指摘ありがとうございます。
記事を修正させていただきます
見落としておりました。
ありがとうございます。
こんにちは。定期的に拝見しています。
私が在籍している会社もオンライン面会を推進しています。
Drと普通の面会、オンライン面会をしていて感じるのは、オンライン面会はMRにはメリットがあるかもしれませんが、Drにはメリット無いんじゃないかな?と感じています。
Drとしては、面会不可の先ならわかりますが、面会出来ているのになぜオンライン?と思う方が多いですね。
高齢な先生も多いですから色々と考えさせられます。
CMRさん
コメントありがとうございます。
そうですね、感染リスクを下げる以外のメリットはありませんよね。
Web面談NGの先生になぜNGなのかを昨日聞いてきたので、これから記事を書きますね。