みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
このブログを読んでいる人の中で今から20年前2000年にMRをしていた人はいらっしゃいますか?
2000年は私はまだ学生でMRなんていう職業すら知りませんでした。
今日はこの2000年と直近の2019年で世界で最も売れていた医薬品を比べていこうと思います。
2000年代は生活習慣病治療薬全盛期時代
(ユート・ブレーン ニュースリリースより)
2000円当時の為替平均(1ドル=108円前後)
世界で1番売れていたのはPPIのオメプラゾール。
TOP20の中で多かったものは
高脂血症3製品
抗うつ剤3製品
降圧剤2製品
PPI2製品
腎性貧血治療剤2製品
抗炎症剤2製品
後は抗生剤や抗アレ剤、糖尿病薬など。
生活習慣病全盛期は2000年代と言われている。
なので2000年はまだ生活習慣病時代の中では序章に過ぎない。
ARBは1剤も入っていないし、スタチンも少ないし、糖尿病治療剤のDPP4などもない。
2000年以降にこれらの薬剤が次々、頭角を表してきて競争が激化していく。
ちなみに2000年はTOP20に抗癌剤は1剤も入っていない。
2019年代は生活習慣病から専門領域への変革過程時代
(Answers Newsより)
2019年に世界で1番売れた薬剤は自己免疫疾患治療剤のヒュミラ。
TOP 20位で多かったのが
抗がん剤8製品
糖尿病5製品
自己免疫疾患4製品
抗凝固剤が2製品
呼吸器1製品
抗癌剤と自己免疫疾患で全体の60%を占めているので専門性の高い薬剤がラインナップされているのが分かる。
しかし糖尿病や抗凝固剤も根強く売れている。
ここからも分かるように、専門性の高い薬剤が多くなっているが現在は生活習慣病全盛期からの過渡期で専門薬剤と混在している状態。
なので2020年現在でもMR人口比率を考えればまたまだ生活習慣病MRが多い。
しかし着実に変化していっている現実を受け入れる必要もある。
2030年の医薬品売上ランキングはどのような領域の薬剤がランクインしているでしょうね。
医薬品の時代は確実に変化していっている事を察知する。
現在、各製薬会社はどのような疾患領域に研究開発のリソースを掛けているか。
2000年代は生活習慣病薬が売上ランキングの上位を占めていた。
この生活習慣病薬の売り上げを高めるためには大量のMRが必要だった。
このバブル期のおかげで私の様な超低スペックな人間でもMRになれたのだから感謝している。
しかし時代は変わった。
今度は生活習慣病薬はMRの力を必要とせずにフォーミュラリーに飲まれていく。
そして今後はより一層、専門性の高い医薬品を扱うMRが必要になる。
専門病院の専門医に対して、専門性の高い医薬品を情報提供するMR。
どうでしょうか?
CTD、RMP、全例調査、これらの言葉を聞いていまいち意味が分からない人いませんか?
新薬の経験があっても開業医に配置する事を採用活動だと思っている人いませんよね?
2000年から2020年の20年間に起きた変化よりも2020年から2030年の10年間に起きる変化の方が大きいと思う。
現役MRの皆さんは変化に対応しておりますでしょうか?
そして変化に対応出来そうでしょうか?
稀に変化に取り残されて弾き出されたMRや窓際に追い込まれたMRが「MR不要」と騒ぎ立てるが、言葉が足りない。
MRが不要なのでなく、変化に対応出来ない(対応しない)MRが不要なのだ。
新型コロナ長期化関係なくMR削減は加速する。ちなみに「MR不要論」は言葉が足りない話
全世界の医薬品売上ランキングを2000年と2019年で比較してみる話のまとめ
2000年に世界の売上TOP 20製品の中に抗がん剤は1剤も入っていない。
2019年に世界の売上TOP 20製品の中には抗癌剤、免疫は12製品(60%)
この20年に大きな変化が起こっている。
この変化のスピードは2000年から2020年までの20年間よりも2020年から2030年の10年間の方が更に加速する。
ここまで現状が変化して、未来に起こる事が明確になっているのに対策を打たない策はないでしょう。
仮の話だけど、来年大きな地震が起こる事が分かっているとする。
この状況で地震が起こってから考えても遅い。
今の段階から耐震をしたり、地震が少ないエリアに引っ越しをして回避するでしょう。
MRの世界も同じですよ。
DODAエージェントサービスで転職
2000年頃MRでしたが、いつも楽しく拝見してます。今は本社組です。時の流れを感じますね。
いってぃーさん
コメントありがとうございます。
懐かしいですよね。
まだARBではなくACE阻害剤の時代ですね。