どもども〜
みなさん、にーんにーちはー。
現役オンコロジーMRのもってぃーで〜す。
今日はMRとして生き抜く大事なマインドセットについて解説していきますね。
あなたは、なぜMRになったのですか?
現在MRとして働いる方は、どうして製薬会社に入社したんですか?
そしてなぜMRになったのですか?
もちろんMRは給料も高くて、有給も取りやすいなどの恵まれた労働環境だから選択したという方も多いと思います。
これらの理由も企業選択においては大切なファクターよね。
でも労働条件、労働環境の利点以外に、理念としてはどのように考えていましたか?
「病に苦しんでいる人を救い医療貢献の一端を担いたい」このような理念を多少なりとも抱いて入社する人も多いんじゃないかしら。
このような考えはとても大切で働く上で壁にぶち当たった時にも立ち向かうパワーの源になると思うわ。
これからMRを目指す就活生にとっても、現在MRとして働いている人にとっても理念を持つ事はとても大切な事だと思います。
個人の理念とは別に製薬会社には企業理念がある
働くMRだけじゃなく、各製薬会社にも企業理念というものがあるわよ。
国内大手3社の企業理念はこちら。
武田薬品のミッションは「優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献すること」
アステラスの存在意義は「先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する」
第一三共の企業理念は「革新的医薬品を継続的に創出し、多様な医療ニーズに応える医薬品を提供することで世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する
これらの会社以外もほぼ確実に企業理念があり、そこで「医薬品開発を通じて人々の健康に貢献する」みたいな宣言しているわよね。
製薬会社の存在意義は病に苦しんでいる人を救って人々に幸せを提供する素敵な業界である事が良くわかりますよね。
でもね。
企業にしても、MR個人にしても理念を持つ事はとても大切だけど、この理念に書いてある綺麗な言葉だけを信じて働くと心を病むMRが必ず続出してくるわ。
日々MRとして働いていると「この仕事のどこが患者さんの為になるのか?これをすると人々が幸せになるのか?」と感じる瞬間が必ずあるわ。
次からは企業理念とはかけ離れたMRの仕事について解説していきますね。
企業理念とかけ離れたMRの仕事①数字の詰め
企業理念とかけ離れたMRの仕事その1は、数字の詰めよ。
特に生活習慣病MRの方であれば必ずと言って良いほどやった事がある仕事でしょうね。
数字の詰めとは決算月などに翌月分の薬剤の発注を前借りする作業の事よ。
月末に薬局に訪問して「先生!来月分の注文を今月ください!」と言いながら、おでこをテーブルにこすり付けて拝み倒す作業の事よ。
薬局としては支払いが大変だし、大量の在庫を抱える管理も大変になるので偉い迷惑な話よね。
この数字の詰めは各製薬会社がMRに強要させるとても大切な仕事です。
この数字の詰めという仕事で救われる患者さんがいると思いますか?
大量に薬剤を購入させる行為は薬局側からしたら管理のリスクが高まりますよね。
そして月の正確な薬剤購入状況が分からなくなるし。
過剰な薬剤を置かなければならないので、スペースの問題や保存管理の問題も出てきてしまうわよね。
製薬会社側からしたら目先の売上金額が増加されるというメリットがあるかもしれないけど、薬局側としては100%迷惑な行為でしょう。
そして患者さんはもとより医療貢献のは全く関係ない仕事ですよね。
この数字の詰めという、しんどい業務には「在庫圧」っていう言葉も存在するの。
門前薬局に大量の在庫を設置して、処方元のDrに面談して「門前薬局に大量の薬を購入してもらったので、早めに在庫が捌けるように処方量を増やしてもらえませんか?」という圧力をかける行為。
顧客が望んでもいない大量の薬剤を購入させて「早く在庫が捌けるように処方増やしてください」と医者に圧力をかける行為。
悪徳な訪問販売をする押し売り業者と全く変わらないですよね。
企業理念とかけ離れたMRの仕事その②「数字の追求」
次は企業理念とかけ離れたMRの仕事は数字の追求。
「自社医薬品の売上はどれだけの患者を救ったのかの指標になる」という宗教論を聞いた事があるMRも多いでしょう。
営業であれば数字の追求は当然だけど、MRは体裁的にはメーカの営業ではなく医薬品情報の提供収集が本来業務でしょう。
「患者さんの為」になるかどうかがMRとしても製薬会社としても行動の核にならなければいけませんよね。
自社医薬品の売上げアップが必ずしも患者さんの為になる行為になるわけではないわ。
例えば扱っている医薬品がガイドライン上で2番目に推奨されている位置づけであったらどうですか?
患者さんがいたら、自社品よりも推奨度高い他社品を使ってもらった方が「患者さんのため」になりませんか?
そもそも薬が使われるという事は基本的には疾患の予防ではなく病にたいして対処している行為でしょう。
であれば、薬なんて売れない、薬なんて必要としない健康な生活が最も患者さんの為になりませんか?
自社医薬品の売上げ=医療貢献というロジックは会社の陰謀だと思うわ。
薬が使われて患者さんが病から解放された時に、初めて医療貢献になると思うわ。
決して売れればいいわけではなくて、薬が売れた後に患者さんが良くなって初めて医療貢献だと思うわ。
その他にも日々、働いていると理不尽な対応に心が疲弊する瞬間は必ずある。
製薬会社やMR自身が「MRは医療のパートナー」と思っていてもDrから冷たい態度を取られたり邪魔者扱いを受ける。
薬剤師や卸のMSから理不尽な要求をされる事。
社内においては上司のストレスのはけ口として理不尽にイビられるケース。
生理的に受け付けない人間が同じ営業所内に存在して日々ストレスを抱える時。
などなど様々なストレスがあると思います。
これらの事は「医療貢献」や「患者さんの為」とは無関係な部分だけど必ず起こりうる事柄だと思うわ。
MRだからといっても特別な事はなく、他業界の仕事と同じような理不尽なストレスが当然かかってくる仕事だと自覚した方が良いわ。
そもそも論だけど、めちゃくちゃ格好良い企業理念をかかげている製薬会社はそんな崇高な会社なのか
過去に大手製薬会社であってもドン引きするくらい悪い事を繰り返していますよ。
データを改竄して医者を騙したり、
適応がない疾患に処方促進して患者に不利益な投薬をさせたり、
価格操作して国と患者から金を騙し取るような行為をしたり、
パワハラで社員を休職や自殺に追い込む会社があったり、
患者情報の管理を軽く考えていたり、
不当に社員を解雇したり、
あげればキリがないわ。
あの企業理念からは想像出来ないような事件が実際起こっているわよ。
MRとして生き抜く大切なマインドセット
本日1番大切なスライドよ。
MRとして生き抜く大切なマインドセット
医療に貢献したいという高い志を持ちながら本音と建前をしっかり認識して営利企業の営業をするサラリーマンというマインドを持つ事。
私は医療貢献のモチベーションを根底に持ちながらも自分は「薬屋の営業員」であると日々自覚しているわ。
YouTubeゆってぃー薬品「MRとして生き抜く大事なマインドセット」の生原稿のまとめ
いかがでしたか。
本日のまとめをさせていただきます。
・入社する動機に高い志を持つ事は大切
・どの製薬会社も企業理念は「企業の利益」ではなく「患者さんの為」
・実際は「患者さんの為」にならない辛い仕事があるのも事実
・崇高な企業理念を持った製薬会社も過去に多くの悪い事をしている
・本音と建前をしっかり認識する事が大切
総括としては
「医療に貢献したいという高い志を持ちながら本音と建前をしっかり認識して営利企業の営業をするサラリーマンというマインドを持つ」
医薬品は人間にとって不可欠な物だと思うわ。
そして医薬品によって助かる命も、医薬品によって幸せになる人間も多くいる。
この人々の健康、幸せに貢献する気持ちが絶対に忘れてはなわないわ。
でもね、この理念だけでも仕事は成立しないよ。
本音と建前をしっかりと認識して社会人として生き抜く正しいマインドセットも持ちしょうね。
本日の内容を私の生声で聞いてみたいと思った方はYouTubeで確認してみてね。