みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
先日、紹介した工藤君の話。
大学担当の優秀MRのはずが鬱を発症して休職した理由。パワハラか自業自得かの話。
この話には続きがあるのよ。
自業自得な部分は大いにあるんだけど、上からの追求に耐え切れず鬱病を発症して休職した工藤君。
彼が復職するにあたって、心療内科の先生が工藤君に伝えた事が素晴らしいと感じたので今日はそれについて書いていきますね。
意識高い系のMRが鬱病で休職したら、どんな顔して復職するんだろう??
プライドが高い人間は相手を蔑む発言をしたり、自分を誇張して見せたがったりする。
そんな意識高い系の人間が、会社からの追求に耐えきれず鬱病になり休職まで至ってしまったら同じ環境での復職は難しいのではないかと思っていた。
休職した事実を、今まで「俺はエリートだ!」と今まで言ってきた周りのメンバーは皆んな知っている。
きっと、周りの目が気になり現実を受け入れられずに退職するもんだと思っていた。
でも工藤君は結果的に今までと同じ場所で数ヶ月の休職の後に復職したのよ。
休職中に心療内科の先生に言われた一言で楽になったらしい。
工藤君が復職してから、食事をした時に私が質問しました。
「休職前のエリアで復職すると社内でもエリア内の他社や顧客も休職の事実を知っているから、やりずらくない?」
この事については工藤君も悩んでいたらしい。
そして、この事をかかりつけの診療内科の先生に相談したのよ。
この先生が言った事が普通の事なんだけど工藤君の心には響いで楽になったんだって。
「他人と比べない」
たった、この一言が今まで虚勢を張っていた工藤君のプレッシャーから解放したらしい。
他人と比べない生き方は確かに素晴らしいと思う。
他人と比べない。
この事を意識するだけで日々のQOLは大きく向上すると思う。
どうしてもMR生活が長くなると、数字や評価を他人と比較され甲乙を付けられる生活に慣れてしまう。
あいつは達成率%で自分よりも順位が上だ。
同期入社のあいつが先に昇格されて差を付けられた。
比べる軸が常に第三者にあるので、全ての項目で全ての人間に常に勝たない限り心は休まらない。
これって疲れるよね。
他人との相対評価を考えるのでなく、自分自身の絶対評価が大切なんだと思う。
工藤君は他人と比べず日々の幸せを実感する事で心が安まった。
工藤君の復職後の状況はこんな感じ。
大学担当から開業医担当。
休職により収入激減。
復職後も回復プログラムで徐々に仕事になれるプロセスを踏むため時短勤務扱い(給料少)。
周りは休職の事実を知っているので目が気になる。
精神疾患からの休職歴は今後のキャリアの足かせになるかもしれない。
これらの現実があって、周りのMRとだいぶ差を広げられてしまった。
でも、そのような相対的な評価をするのでなく、健康が回復して復職できた事実を他人と比べずに評価すれば幸せだと思うようにしたとの事。
ゆってぃー自身は他人と比べる事が多いけど、その他人は社内にいない。
工藤君は意識的に他人と比較せずに、自分自身が幸せかどうかの絶対評価をしている。
今は意識的にしているけど、それが続けば当たり前になり無意識に出来るようになると思う。
ちなみに私は結構、他人と比べる。
でもその「他人」は社内にいない。
自分よりも言葉は悪いけど下の人と比べて自分の幸せ具合を実感するようにしている。
下を見ると成長が止まるなどと会社では言うけど、それは間違っている。
社畜に向かう成長は止まるかもしれないけど、私生活のQOLにとっては格段のメリットがあると考える。
過去にこんな記事を書いています。
MRの年収と幸福度は正の相関がある
上司や社内の同僚にはこのような話は絶対にしないけど私は常にこのような考えを持っている。
そもそも製薬会社に入社した時点で収入、時間においては他業界で働く人達と比べれば圧倒的に恵まれているでしょう。
他人と比べない生き方は幸せになると思う。
他人よりも早く出世したい。
他人よりも良い達成率を取りたい。
このような価値観を持ち続けると疲れるよね。
例えば
ファイザーの係長と課長で第三者はどれくらいの違いを感じるのだろう?
仮に係長と課長で大きな差を感じるという人がいたら、その人はきっと他人の目を常に気にする視野の狭い人なんだと思う。
そんな事にこだわって神経をすり減らすくらいだったら、今日の夜ご飯は何にしようか真剣に考えた方が幸福度は高いと思う。
半沢直樹の世界のように社内の出世や評価に人生を捧げるような人を良く見かけるけど何だか可哀想に感じる。
鬱で休職経験あるMRから、これからの生き方のマインドセットを教わった話のまとめ
プライドの塊のような工藤君が鬱病→休職→復職を経て変わった。
今まで常に周りの目を気にして自分の立ち位置を確立する為に他人を攻撃していた。
でも鬱になり心療内科の先生に「他人と比べない」というアドバイスをもらって楽になったんだって。
病気になって休職をした事は可哀想だと思たけど、結果的に幸せに近くと思う。
あのままの価値観よりも大切な物に気付いた今の方が幸せになれると思う。
社内の出世や評価に人生を捧げる意味が分からない。
そこまでの覚悟があるのなら自分で事業をすれば良いのに。
ゆってぃさんこんにちは。
数年前早期退職→起業の元MRです。
今も医療業界に関連する仕事なので興味深く拝読させていただきました。
凄く鋭いですね。製薬業界の穴をよく見抜いてると感心してます。
私が新人の頃、5個上の先輩に酒や遊びで薬が決まるのっておかしいからきっとなくなると思います、って言ったら「絶対あり得ない、お前おかしいよ。」と言われたの思い出しました。
製薬業界、痛みを伴いながらでも少しずつでも良くなっていってほしいものですね。
UROさん
コメントありがとうございます。
凄いですね。
MRオワコンと言っている人の大抵はMRが通用しなくはじかれた人達。
その中でUROさんはMRに見切りを付けて独立されている。
尊敬します。
私はMRを辞める事は無いと思いますが5年以内にMR以外の収入で月の生活費を
捻出する事が目標です。
話がそれました。
酒や遊びで薬が決まると今でも思っているMRが存在します。
その人たちが不幸にならない事を祈っています。