みなさん、こんにちは。
現役オンコロジーMRのゆってぃーよ。
製薬会社向けのITコンサル会社「エイザス」がまた面白いプレスリリースをしたわよね。
「ディテールが処方に結びつかないMR、最大4人に1人」
25%のMRはどんなに一生懸命、医者に面会して製品ディテールをしても、全く処方に結びつかなかったって結果だったみたい。
「25%のMRは処方に結びついていない」って結果について皆さんはどう考えますか?
今日はこの事について考えていきますね。
製薬会社向けのITコンサル会社「エイザス」が発表した「MRのディテール4人に1人は処方に結びつかない」という結果の詳細
社長の西 章彦さんは元々は外資系製薬会社でマーケティングをしていたんだって。
その後、エムスリの創業に携わって2013年にエイザスを立ち上げた見たいよ。
ITでも特にAIを駆使したデータの解析やマーケティング戦略策定に強みを持っている会社。
この会社がプレスリリースを発表しました。
数理モデルAI「Forecast-A1」っていうシステムを使って複数の医師が勤務している病院の医者対象にMRのディテールによる反応度を検証したんだって。
その結果、製品自体の影響もあるとしつつ、MRのディテールが全く処方に影響を与えなかったという結果が出たんだって。
そのMR達は売り上げに全く貢献していないにも関わらず年間数億円のコストになっているとも書いてあるわ。
これについて、どう感じますか??
今回のプレスリリースだけではMRのディテーリングと処方の影響を検証するのは難しい
この調査を依頼した製薬会社は詳細な検証結果を確認しているんだと思う。
でも外部の人間にとってはこの内容だけで判断するのは難しいよね。
どのような疾患の薬剤だったのか?
ガイドラインの位置付けは?
フォーミュラリーの対象になってる?
ディテールの質ではなく、コール回数が重要な生活習慣病薬だったのでは?
実施した病院の臨床試験は?
この辺の疑惑が全て明らかになって、その上で発表してくれないと分からないわ。
もちろんMR活動は人間がするのだから優劣はつくと思う。
でも例え優秀なMRであっても今の医薬業界はその能力を発揮できる環境ではないと思うけど。
販売情報提供ガイドラインの環境下で売り上げを向上させるディテーリングが可能なのかいな?
販売情報提供ガイドラインが施行されてMRが出来ない事がめちゃくちゃ増えた。
承認範囲内であれば科学的根拠のあるデータの情報提供は可能。
でも自発的に文献を提供する事は禁止。
MRから「この文献欲しいですか?」と聞いてもアウト。
医者①「リンゴ錠とみかん錠だと、どっちが吐き気の副作用が多いの」
MR①「直接比較したデータが無いので分かりません。」
医者②「このデータを見るとネギ錠より人参錠の方が効果良さそうだね」
MR②「優越性を検証しているわけじゃないので、効果が優れているか分かりません」
医者③「この試験では寿司カプセルが焼肉カプセルに有意差を持って改善しているから寿司カプセルが良いね」
MR③「この試験はphaseⅡでphaseⅢの大規模で検証された結果ではないので結論ではありません」
医者と面会しても「分かりません」「出来ません」と言わなければならない事が多い。
最大の問題点は、このガイドラインの使い方を各製薬会社の本部の人間も分かっていないって事だと思う。
なのでグレーはアウトになる。
宮迫さんが「オフホワイト」って表現したけど製薬業界内ではオフホワイトは黒になる。
純白以外は黒と判断されているわ。
この雁字搦めの中で本当に4人中3人のMRは処方に結びつけるディテーリングが出来ているのだろうか?
MRのディテールは4人に1人処方に結びつかないって結果が出たけど実際はもっと多いと思う話のまとめ
エイザスが興味深い発表をしました。
「ディテールが処方に結びつかないMR、最大4人に1人」
25%のMRは全く売り上げに貢献できていないのにも関わらず年間数億円のコストを生み出している。
この結果から言える事はMRのディテールの質を上げる事ではないわ。
「MRは処方に影響を与えられるようなディテーリングをする事が許されないんだから、コストしか生まないMRは削減する」
会社はこうは絶対に言わないし認めないと思う。
でも例えば生活習慣病MRが担当エリアで地域フォーミュラリーが実施されたらどうですか?
どんなにディテーリングの質を上げても、担当製品が使われる事はないでしょう。
って事は結論としてMRはコストしか生まないから削除するって事にしかならないわ。
MRとして今後も生きていくならフォーミュラリーは知らないとね。
いつも、興味深く拝見しております。
昨年7月頃に転職のご相談を少しさせていただいた者です。
エイザスのforecast a-1は前社で取り入れられてました。
ただ、使用するデータはin houseの社内データですので、そもそもクリックだけの訪問等を排除する必要があったり、本当に売上予想データの根拠が不明ですね。
クオリティとしては非常に低いサービスだと個人的には考えてました。
技術的特異点はまだ遠いかと思います。
ふと思ったコメントですので、お気になされないでください。
kmさん
ご無沙汰しております。
コメントありがとうございます。
この分析は話題提供にはなるけど実益は伴っていませんよね。。。